研究課題/領域番号 |
19K00621
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大木 一夫 東北大学, 文学研究科, 教授 (00250647)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 言語変化 / 日本語史 / 言語史 / 言語変化の要因 / 言語変化の過程 |
研究開始時の研究の概要 |
言語史研究としての日本語史研究は、言語史研究の大きな課題である言語はなぜ変化するのかという側面に十分に答えてきたとは言いがたい。そこで本研究は、言語変化の過程とその段階のモデルを構築しつつ、方言研究などの文献日本語史以外の分野の成果も活用して、言語変化の要因にはいかなるものがあるのかということの類型の枠組みを構築し、言語変化の要因研究の基盤を固めることを目的とする。同時に、言語変化の言語内的側面として文法史研究、言語外的側面として語彙史研究の実践をおこない、構築された言語変化の要因の枠組みを検証していく。
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研究成果の概要 |
本研究は、言語変化の要因にはいかなるものがあるかという点について分類・整理し、大きな枠組みを構築することを目的とした。 その結果、言語変化の要因とは、言語変化前の状況をより都合よくする、より効率化するために人間が変化させるという理解にたつべきだと考え、[A]言語記号を運用するにあたって効率的に運用する、[B]話者自身が言語を使うことによっておこなう自身の位置づけを適正化するという2つを言語変化の要因の大きな枠組と考えた。また、前者の下位分類には、発話労力の効率化・記憶労力の効率化・伝達の効率化・表現効果の適正化を、後者にはアイデンティティの適正化・言語社会の維持を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の日本語史研究では言語変化の要因を日本語に即して積極的に検討した研究は多くなく、方言研究などの日本語史研究以外の他分野の知見も含めて総合的に検討を加えるような検討も十分ではない。本研究は、このような基礎的研究・他分野の知見も総合していくという点で特徴的である。また、ここでの研究成果は、現在進みつつある日本語史の理論的な検討をより本格的な軌道に乗せる役割の一端を果たすことになると考えられる。
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