研究課題/領域番号 |
19K00633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
笹原 宏之 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (80269505)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 外来語 / 外国語 / カタカナ表記 / 漢字表記 / 外来語表記 / 当て字 / 音訳 |
研究開始時の研究の概要 |
内閣告示・訓令「外来語の表記」が公布されて四半世紀が過ぎ、根拠の不明確な表記に関する問題が顕在化してきている現在、諸メディアにおける外来語の表記の使用実態とその問題に対する究明を行う。外来語はいかなる文字でどのように表記されているのか、種々の資料を対象に現状を捕捉する。そこに見られる表記の揺れはいかなる原因によるものか、また適切な外来語の表記とはいかなるものかについて各種の調査により追究する。
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研究成果の概要 |
研究成果として、外来語に対して漢字、カタカナ、ひらがななどの文字種を用いた表記の実態と背景に関して期間中に刊行された論文、書籍、口頭発表など公開したものに、英語から入ってきた「レモン」「檸檬」、「ウイルス」「ウィルス」などのほか、ベトナム語で「ba」、チュノムで「糸へんに巴」などと記される絹織物を意味する語からの「バー」「パー」「ぱ」の類、ポルトガル語の「tutanaga」からとされる「トタン」「金へんに土」「金へんに丹」、イギリスの重さや長さの単位からの「トン」「ポンド」「ヤード」「マイル」「フィート」「インチ」に対する各種表記などのほか、外国地名についてのものなどがある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外来語の表記法は、公用文のほかマスメディア、民間団体、WEBサイトなどで各種の規則が定められ、独自の使用習慣が形成され、多様な位相が存在する。教育現場においても混乱を引き起こし、規範意識を個々に構築させていた。当研究は、社会における外来語のあり方と背景を多角的に調査研究し、諸問題に対する素材と成果の公開を行う。表記感と呼びうる意識が定位されることも明らかにした。 手書きに加え、電子機器を通じた文字入力による表記に関して、語と文字を立体的に関係づけ、捉えようとした点でも、先駆的な意義が認められるであろう。文字・表記論へ寄与するところがあり、教育や政策、各種辞典、マスメディアにも参照されうる。
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