研究課題/領域番号 |
19K00642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
澤田 浩子 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (70379022)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | コーパス / ジャンル / 場面 / 発話機能 / 構文 / 言語コーパス / 言語教育 / コミュニケーション行動 / プロフィシェンシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の計画は、具体的には次の2つの段階に分けられる。 【Ⅰ.既存の言語コーパスの整理】既存の複数の言語コーパスについて、書き言葉コーパスについてはジャンル、話し言葉コーパスについては場面に関する特性を、いずれもコミュニケーション行動の観点から統一的に整理する。 【Ⅱ.構文と発話機能の分析の発展】従来の日本語学の成果において、類似する発話機能としてまとめられている構文を取り上げ、共起する語彙や文法形式をコーパス調査することで、どのようなコミュニケーション行動と結び付くのか提示する。具体的には、「モダリティ形式」類、「助詞・複合辞」類、「複文・焦点化構造」類の3つの構文類を対象とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、日本語における複数の構文を取り上げ、言語コーパスを横断的に分析することで、構文とコミュニケーション行動との関係を解明することを目的とする基礎的研究である。2019年度は動詞句に関わる形式として「助言のモダリティ形式」、2020年度は名詞句に関する形式として「主題提示の助詞・複合助詞」、2021年度は文構造に関わる形式として「文末名詞文」を分析した。日本語学において、構文と発話機能の結び付きに関する研究は豊富な蓄積があるが、それを複数の言語コーパスの中で検証し直すことで、特定のジャンルや場面で実現されたコミュニケーション行動に結び付けて記述することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
言語教育において、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)やOPI(Oral Proficiency Interview)テストなど、行動主義に基づく言語能力の育成と測定が主流となりつつある。書き言葉にせよ話し言葉にせよ、母語話者の持つ普遍的な言語能力と、社会の中で実践しつつ形成されていく言語運用能力の両面を明らかにしていくことは、今後の言語研究において重要である。本研究課題は、すでに豊富にある日本語コーパスを有効活用し、コミュニケーション場面に根ざした研究を行うことで、構文と発話機能に関する言語運用能力の解明に寄与するものである。
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