研究課題/領域番号 |
19K00644
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
竹村 亜紀子 神戸大学, 人文学研究科, 人文学研究科研究員 (50597309)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 情報量 / 機能負担量 / 音韻 / アクセント / 情報理論 / 音韻論 / 日本語 |
研究開始時の研究の概要 |
どの言語でも様々な音の対立で意味を区別している。例えば、日本語で桁(けた)と下駄(げた)は語頭の子音(k)と(g)の違いで意味を区別している。前者の子音は清音、後者の子音は濁音と呼ばれている。もしも日本語にこのような清音と濁音がなかったら、話し手と聞き手は意思の疎通が図れるだろうか。あるいは、もしも飴と雨を区別しているアクセントがなかったら、意味が通じるであろうか。本研究の目的は、このような意味を区別するために役立つ要素(上記の子音の種類やアクセント等)の中で、どの要素が日本語で重要であるかを明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
この研究では日本語の音韻に注目し、その情報量をもとに機能負担量(=重要度)を明らかにすることを目的とする。日本語のアクセントの型の数は、モーラ数(n)、語種等の情報がなければ、n+1型の数を予測する 。しかし、モーラ数、語種等の情報が分かれば、n+1型の数ではなく、共通日本語のアクセントの型の数が「二つの型」に集約されることが分かった(データから平板型と-3型 の二つの型が明らかになっている)。つまり、モーラ数、語種等の情報が日本語のアクセントの数を決める上で重要であるということである。また、語彙アクセントの情報は3世代を通じてそのまま継承されることはなく変化があるということがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本語の音韻(母音、子音、アクセント等)の機能負担量(=重要度)に焦点を絞った研究はあまり多くない。本研究では特に日本語のアクセントの型に注目した。なぜならば、日本語のアクセント型は多型であることは確かだが、究極的には二型(平板型と-3型)だと言われきたからだ。本研究でモーラ数、語種という情報が与えられたら上記の主張は正しいことを導き出した。また、語種によってアクセントの振る舞いが異なるという点は、今後日本語学習者がアクセントを学ぶ上で重要な手がかりになり得るだろう。
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