研究課題/領域番号 |
19K00681
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金谷 優 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (50547908)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | イディオフォン / 言語進化 / 構文文法 / 日英語対照 / 語用論 / 表出機能 / ideophone / マルチモダリティ / イデオフォン / 構文 / マルチモダリティー / ジェスチャー / 日英対照研究 / 語用論的類型論 |
研究開始時の研究の概要 |
ideophoneとして一般化される英語の response cry(例:brrrr)や日本語のオノマトペ(例:ブルブル)などは、ジェスチャーを伴いながら音声を発し感情表出をする。本研究の目的は以下の通りである。①言語の前駆体がジェスチャーであったという仮説に基づき、ideophoneがそのとの橋渡し的な要素であり、いわば「生きた化石」であることを証明するため、ideophoneの特徴を詳述する。②語用論的類型論にそって、言語変異としての現代日英語の実態を明らかにする。③英語の通時的変化を辿ることで、ideophone が英語の中でどのように変化しながら生き延びてきたのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究課題は、「イディオフォンは言語とその前駆体との橋渡し的な要素である」というHaiman (2018)の仮説に基づき、イディオフォンを語用論的類型論の観点から分析することで、言語機能の進化の過程を解明することを目指すものである。まず、マルチモダル構文文法の枠組みでイディオフォンの多覚性の記述を行った。次に、イディオフォンの私的表現性に着目し、日英語のイディオフォンの多寡を説明した。最後に、子どもの発達過程におけるイディオフォンの使用を観察することで間接的に言語進化においてイディオフォンがジェスチャーと音声言語の橋渡し的な存在であるということを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イディオフォンは、通言語的に分布の多寡はある(日本語には豊富で英語には少ないなど)ものの普遍的に観察されるカテゴリーである(Voletz and Kilian-Hatz 2001)。一方、言語分析においては、おそらくその有標性から周辺的な現象として研究が限定的であった。そこに近年研究が進展している言語進化という学際的研究領域の観点から光を当てることで、言語研究(とくに構文文法理論と語用論)におけるイディオフォンの記述を強化するとともに、言語進化と言語獲得の過程の平行性を示す経験的な証拠を加えることで、言語進化の研究にも貢献ができた。
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