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動的文法理論による領域横断的な繋辞分布制約の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K00683
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02080:英語学関連
研究機関東京海洋大学

研究代表者

藤 正明  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30313381)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード繋辞脱落 / 経時安定性階層 / 動的文法理論 / 口語英語 / 短縮レジスター / 連結詞省略 / be動詞削除 / 拡張理論 / 経時安定性制約 / 代名詞主語制約 / 節中連結詞脱落 / 航海日誌英語 / SMCP / 新聞ヘッドライン / 繋辞安定性制約 / 口語海事英語 / 節中繋辞脱落現象 / 連結詞 / 繋辞分布 / be動詞 / 含意普遍 / レジスター変異
研究開始時の研究の概要

標準英語の母語話者であっても、航海士であれば、業務中は、be動詞(繋辞)を脱落させた、"MV Victoria on fire!" (ヴィクトリア号、火災発生中!)、のような短縮英語を頻繁に使用する。実は、母語話者はこのような省略文法を多数持っており、場面に応じて瞬時に使い分けている。本研究では、省略文法に共通する繋辞脱落の広がりを調査するためのコーパスを作成し、多様な繋辞脱落に課された共通制約を抽出する。さらに、そのような共通制約がなぜ存在するのかを言語習得の過程に直接言及できる言語理論を援用して説明を試みる。

研究成果の概要

繋辞分布の動的説明を追求し、(ア)繋辞分布はレジスターごとに異なるが、経時安定性階層(名詞句>個体レベル形容詞句>局面レベル形容詞句>動詞句)によって制御されている、(イ)述部名詞句が度量句として解釈される場合にのみ述語名詞句を従えている繋辞が削除できる、(ウ)各レジスターにおいて、名詞句述部から繋辞の導入が始まり、経時安定性階層の右方向に拡張するが、その拡張がどこで止まるかはレジスター毎に異なっているとする動的説明の妥当性が支持された、(エ)Richard (2010)の枠組みでは、経時安定性階層の存在と各レジスターにおける繋辞拡張の差異が説明できない、等の結果を得た。

研究成果の学術的意義や社会的意義

口語英語の繋辞は従来文脈から復元可能な限り省略できるとされてきたが、本研究において名詞句を述部に持つ繋辞は省略できないという制約の存在が初めて示された。この結果は言語類型論で提案された経時安定性階層が口語英語という短縮レジスターでも働いており、従って、同階層がレジスター変異を含む多領域を横断して広がっていることを裏付けるものである。つまり、本研究はI-言語自体が一枚岩ではなく、複数の互いに部分的に異なる下位文法により構成されているという多重文法仮説を支持する新たな証拠を提出したことになる。さらに重層的I-言語の存在は、言語習得過程を文法記述に組み込むことにより説明可能となることも示唆された。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 連結詞分布に課せられた制約について2021

    • 著者名/発表者名
      藤 正明
    • 雑誌名

      文学部附置人文科学研究所報告

      巻: 3 ページ: 21-25

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 口語英語における連結詞脱落に課せられた制約2020

    • 著者名/発表者名
      藤 正明
    • 雑誌名

      東京海洋大学研究報告

      巻: 16 ページ: 53-63

    • NAID

      120006798027

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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