研究課題/領域番号 |
19K00689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 獨協大学 |
研究代表者 |
大澤 舞 獨協大学, 外国語学部, 准教授 (70610830)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 周辺的現象 / 直接引用複合語 / 語用論 / direct speech compounds / 中核的現象 / direct speech compound / 直接引用 / 複合語 / 日英語対照研究 / 直接引用複合後 / 文法と文脈 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,英語や日本語において,中核的現象を基本としたときに,周辺的現象がどのように生じるのかを文法と文脈の関係から明らかにすることを目的とする。中核的現象と周辺的現象の関係に関する先行研究は両現象がどのような関係にあるのかを十分明らかにしているとはいえない。また,応募者は,2018年までの研究において,中核的現象と周辺的現象が示す相関には2種類あることを指摘し,その妥当性は示したが,その分類がどのような意味をもつのかまでは論じていない。本研究では,日英語の周辺的現象を統一的に分析し,中核的現象から周辺的現象が生じるメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の最終的な目的は,中核的現象を基本としたときに,周辺的現象がどのように生じるのかを文法と文脈の関係から明らかにすることであった。その最終目的に向けて、当時周辺的現象であると考えられていた日本語の直接引用複合語の性質を記述することに焦点をおいた。日英語の直接引用複合語ともに、把握した事態の抽象化の手間を省くことができるエコな表現であるといえる。さらに、ここ数年で直接引用複合語の諸相、特に生産性の高さに変化が見られることが指摘できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
直接引用複合語は、引用部が表す説明的内容を抽象化して上位概念を表す名詞句を用いて、ある意味客観的に表現する代わりに、その抽象化の手間を省いて、発話をそのまま引用することで事態を見たまま、感じたままに表出できる形式である。それは同時に、聞き手に抽象化された名詞句であれば可能であった様々な読み込みの余地を狭める表現であるともいえる。この点から、SNSでの文字情報のみのコミュニケーションにおける誤解や憶測を互いに避けるために適した表現形式であるともいえ、現象の記述や機能的分析のみではとどまらず、例えば、社会学的観点などからの分析をも可能にする研究であるといえる。
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