研究課題/領域番号 |
19K00695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
滝沢 直宏 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (60252285)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ly副詞 / 大規模コーパス / 英語教育への応用 / 分離不定詞 / コロケーション / コーパス / 正規表現 / 辞書の記述 / MI-score / t-score / 例文作成 / MyCo / Perlスクリプト / 共起関係 / 辞書編纂 |
研究開始時の研究の概要 |
英語の中には、形容詞に接尾辞lyが付加されてできたいわゆるly副詞が多数存在する。本研究では、そのly副詞に焦点をあて、網羅的に各ly副詞の諸特徴を多角的な視点から研究し、独自の副詞論を展開することを目的とする。 この研究を行うにあたっては、大規模なコーパス(電子化された言語資料)から、いかにしてly副詞に関する重要な情報を抽出するかが課題となるので、その方法論自体の研究も行う。 これら2つの研究を踏まえて、ly副詞に特化した辞典の出版に向けて、どのような情報をどのように盛り込むのが適切であるかに関する辞書学的研究を行う。その上で、最終年度かその翌年に副詞辞書の出版を行うことを目標とする。
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研究実績の概要 |
立命館大学・国際言語文化研究所主催・連続講座「言語研究のためのデータ獲得の方法論、そして言語の機械処理」を企画した。その中で、「言語研究のデータ獲得3:コーパス」(2023年10月20日:立命館大学)を発表した。発表した内容は、『立命館言語文化研究』に入稿し、印刷中である。現代英語談話会(第99回) (2023年12月10日:京都大学)で、「副詞とSemantic Prosody」というテーマで発表した。この内容は、論文として刊行する予定である。立命館大学・国際言語文化研究所主催・シンポジウム「話し言葉の文法とコーパス、そして英語教育」(2024年2月12日:立命館大学)を企画した。その中で、「ly副詞の諸相:書き言葉と話し言葉」について発表した。この発表では、ly副詞も関係する分離不定詞について扱った。発表した内容は、論文として刊行する予定である。『英文法を活かす(仮)』(2024年度中に開拓社から刊行される予定)から刊行予定の「文法と表現の接点:中学必須単語を有効に使う」も既に入稿済みである。これにもly副詞に関わる内容が含まれている。 英語の語法文法に関する書籍を出版予定であり、共著者(1名)とは、頻繁に打ち合わせを行った。また出版社の編集者とも、よりよい本とするため、意見を頂戴している。 現在、利用可能な巨大なコーパス(140億語)からの機械的データ処理は、既に完了している。どのような形式で発表するのが良いのか検討した。コーパスはいかに巨大であっても、網羅性を可能な限り確保するには、日頃から様々なジャンルの現代英語自体の観察が欠かせない。観察中に出会ったly副詞については、既存の辞書には未だ十分な記述に欠けるものもあるので、どのような記述が妥当であるかを検討している。 『正規表現と言語研究』(仮)の執筆を引き続き、行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
可能な限り、網羅性を確保しようとしているので、大規模コーパス処理に思いの外、時間がかかったが、それも概ね、完了している。コーパス処理の結果に基づき、成果の一部を書籍にまとめるべく出版社と交渉しているが、こちらの都合により、その交渉にやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
ly副詞が関わるコロケーションまた英語表現力の向上を目指した書籍の刊行、コーパス利用のための正規表現の書籍の刊行を計画している。また、立命館大学・国際言語文化研究所の主催により、一般公開のシンポジウムを今年度に引き続き、計画することを目指す。
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