研究課題/領域番号 |
19K00699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
佐々木 良造 静岡大学, 国際連携推進機構, 特任准教授 (50609956)
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研究分担者 |
香月 裕介 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (30758785)
鴈野 恵 筑紫女学園大学, 文学部, 准教授 (60713352)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 多読 / 多読実施状況調査 / 省察 / 日本語多読 / 多読実施状況(国内) / 多読の実践 / 統合的な授業での多読学習材の活用 / Extensive Reading / 言語教育観 / 言語能力観 / 日本語多読の普及状況(国内) / 日本語教師の態度の変容 / 自律的学習 / 教師の役割 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、多読を実践する教師が実践過程を通じて、言語教育観・言語能力観をいかに変容させるかに関する調査研究である。多読は学習者が自ら多くの本を読むことを中心とするため、知識を教えることを「教育」とする従来の教育観からは「反教育的」に見える。多読は学習者に自律的な学びを求める学習方法である。学習者中心の自律的学習活動である多読において、従来の教師の役割と異なるどんな役割が求められているか、また、多読教育の実践を通じて日本語教師の言語教育観・言語能力観はどのように変容するか、調査を通じて明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本国内の日本語学校における多読実施状況調査を糸口として多読に関心を持つ日本語教員にインタビューを実施しようと計画したが、新型コロナウイルス感染拡大により、インタビュー調査を実施することができなかった。 多読実施状況調査は書面で実施できるため、2019年度・2021年度・2023年度と3回行った。このうち、2021年度の調査結果を、2022年度日本語教育学会秋季大会で発表した。インタビュー調査の代替として、初めて教室内多読を取り入れた教員の協力を得て、多読実践の振り返りを書き記したデータを収集することができた。これによって、13回の授業記録のデータを収集することができた。13回の授業のうち、1回目の授業の振り返りの記録をSCAT(Steps for Coding and Theorization)を用いて質的に分析した。分析の結果は、第32回小出記念日本語教育学会年次大会で発表した。 上記の他、言語文化教育研究学会第7回研究集会(2019年12月,ハノイ)においてパネルセッション「日本語教師の省察を促す3つの試み」を、韓国日語教育学会2023年度第43回国際学術大会で「多読授業のダイアリーを読んだ2人の日本語教師の対話―経験の触発に着目した分析―」を発表した。 これまで、多読の実践における教員の役割は、多読の環境を整えたり学習者の様子を観察し助言を与えたりすることが主な役割だと考えられていたが、それだけではなく、教員としての立ち振る舞いについて、教室内多読の事前・事中・事後に考えていることがわかった。
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