研究課題/領域番号 |
19K00703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
海野 多枝 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (00251562)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 第二言語習得 / 自伝的アプローチ / マルチモーダル第二言語学習史 / アイデンティティ / マルチモーダルナラティブ / 映像データ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、写真を主とする映像データを活用した自伝的アプローチという新たな研究法を通じて、従来取り上げられてこなかった長期留学中の第二言語習得とアイデンティティの発達に焦点を当てる。近年、写真共有アプリケーションの普及等により、日常生活における写真撮影の頻度や写真の活用法にも変化が見られる。日常の生活記録として一層重要性を増す写真資料の研究への活用が期待されるものの、その活用法はいまだ未開拓といわざるをえない。本研究では、映像データを取り入れた新たな手法を盛り込み、より多角的な視点から留学中の第二言語習得とアイデンティティの問題を探り、理論化を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、言語的語りと視覚的資料を活用したマルチモーダル第二言語学習史の分析を通じて、新たな視点から言語的語りのみには表出されない第二言語学習ビリーフ及びアイデンティティに光を当てた。また、マルチモーダル学習史における視覚的資料の使われ方の分析を通じて、これらの要素の使い方が学習史の構成に大きく関わっているとともに、学習者のビリーフやアイデンティティの構築とも関わっているとの新たな知見を提示した。以上を通じて、視覚的データを活用した新たなライフストーリー研究法を開拓し提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来の研究で十分に活用されてこなかった視覚的資料を研究データとして活用し、新たな視点から言語的データでは十分に表出されない第二言語学習者のビリーフ及びアイデンティティの記述を行った点、マルチモーダルナラティブを取り入れたライフストーリー研究法を新たに開拓した点、また、英語学習者を対象とする研究が大半を占める第二言語習得分野において、日本に留学している日本語学習者に焦点を当て、目標言語や学習の文脈による第二言語習得の多様性に光を当て、その成果を国際的に発信した点などにおいて、学術的・社会的な意義が認められるのではないかと考えている。
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