研究課題/領域番号 |
19K00705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
橋本 ゆかり 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (40508058)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 認知言語学 / 用法基盤モデル / 第二言語習得 / 第一言語習得 / スロット付きスキーマ / 外国につながる子ども / コーパス / 文法習得 / 日本語教育 / フィールドワーク / 外国につながる子 / 年少者教育 / コーパス研究 / 文法 / 第一・第二言語習得 / 外国人児童生徒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、近年注目されつつある認知言語学の用法基盤モデルの観点より日本語の第一言語(以下、L1)と第二言語(以下、L2)の習得プロセスとメカニズムの両方を明らかにすることである。L2習得の子ども(以下、L2児)、L1習得の子ども(以下、L1児)、L2習得の大人(以下、L2大人)の、文法カテゴリーごとのルール獲得プロセスを追究し、それら3者の比較を通して習得プロセスの普遍性と可変性を見極める。研究から得られた知見は教育現場へ還元する。L1とL2習得の違い、年齢の違いを踏まえてどのように日本語を教えたらよいのか、どのような教材が必要なのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、認知言語学の用法基盤モデルの観点より日本語の第一言語(以下、L1)と第二言語(以下、L2)の習得プロセスとメカニズムの両方を明らかにすることである。L2習得の子ども(以下、L2児)、L1習得の子ども(以下、L1児)、L2習得の大人(以下、L2大人)の文法カテゴリーごとの習得プロセスを追究し、L2児、L1児、L2大人と3者間で比較し普遍性と可変性を見極めた上で、領域固有の特徴と普遍的な言語構造構築メカニズムの解明を目指す。申請者は固まり学習からスキーマを生成し、それらの合成により言語構造を構築するという「スロット付きスキーマ合成仮説」(以下、CSS仮説)を提示しているため、その妥当性を検討している。基礎研究を行うとともに教育現場への還元を図る。課題は次の通りである。課題1)L2児の習得プロセスを明らかにし、CSS仮説の妥当性を検討する。課題2)L1児の習得プロセスを明らかにし、CSS仮説の妥当性を検討する。課題3)L2大人の習得プロセスを明らかにし、CSS仮説の妥当性を検討する。課題4)L2児、L1児、L2大人の比較を通して異同を明らかにし、差異をもたらす要因を追究する。課題5)L2習得に必要な教育環境を明確にし、教材開発を行う。 2022年度は次の通り研究を進めた。【課題1~4】・L2児の発話データを経時的に採集した。構文の発達について分析する予定である。【課題5】・L2児の環境について追究し、学校管理職・教員および支援者等への聴取を進めた。内容の1部を国際大会で共同発表し、論文としてまとめた。海外の研究会において、認知言語学から考える教育についてワークショップを行った。・教材開発を進め、編著書にまとめた。【その他】・研究室の主催する大会を開催し、研究室所属学生を指導し研究内容を公開した。・主要研究を集めジャーナルを発行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、教材開発やL2児の環境に関する研究に集中したため研究領域に偏りがみられるが、来年度で調整したいと考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後も研究計画に記載した課題について研究を進める。今年度採集したL2児のデータに基づいて、構文の発達について分析を進める。L2大人のコーパスデータの分析をさらに進め比較を行う。また、L2児にとって必要な環境についても、引き続き追究する。次年度は、第二言語習得や認知言語学の知見を簡潔にまとめ、これまでの自身の研究成果も含めて一冊の本にまとめ出版し、研究成果として広く公開する。
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