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日韓中の接触場面における対人関係構築とコミュニケーションスタイルに関する対照研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K00707
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02090:日本語教育関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

許 明子  名古屋大学, 言語教育センター, 教授 (10322611)

研究分担者 永井 絢子  国際大学, 言語教育研究センター, 講師(移行) (00808751)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード話題選択 / 会話展開 / 接触場面 / 初対面会話 / 縦断調査 / 視点 / 4コマ漫画 / ストーリー・テリング / PAC分析 / 不安 / デンドログラム / クラスター分析 / 断り / 談話完成テスト / 理由説明 / パーソナル・テリトリー / 視点表現 / 話し手の視点 / 当事者立場 / 現場立脚型 / 「てくる」 / 「ている」 / 臨場感の表現 / 合意形成 / 意見交換 / 日本語母語話者 / 日本語学習者 / 話題選択スキーマ / コミュニケーションストラテジー / グループセッション
研究開始時の研究の概要

本研究は、日本国内において日本人と外国人が相互理解を深め、円滑なコミュニケーション活動が行えるようにすることを目的として、日韓中の対人関係構築のプロセスを解明し、日本、韓国、中国のコミュニケーション・スタイルについて横断的・縦断的に対照研究を行うものである。本研究は次の3つのプロジェクトの遂行を通して、次の3つの研究目的の達成を目指す。
本研究目的を達成するために、(1)日韓中の話題選択のスキーマ及び発話内容の関する横断的研究、(2)日韓中の初対面同士の接触場面における会話調査及び日韓中の言語的表現に関する対照研究、(3)日韓中の対人関係のプロセスに関する縦断的研究を行う。

研究実績の概要

2023年度は日韓中の接触場面における初対面会話のデータを収集し、話題選択、会話展開について分析を行い、研究成果を発表した。特に、日韓、日中の初対面同士の4組に対して3か月間の会話調査を実施し、対人関係の形成と話題選択及び会話展開の変化について縦断的な分析を行った。日本語母語話者と韓国人学習者の会話データの分析を通して明らかになったことは、韓国人学習者は多様な話題を選択し、新出話題が多いのに対して、日本語母語話者は新出話題から関連内容の中話題、小話題へと派生する話題の選択が多いことが明らかになった。韓国人学習者は新出話題を選択する傾向がある反面、日本語母語話者は派生話題を選択する傾向があることから、話題間の流れが細切れになる場面が見られた。同ペアの2回目、3回目の会話調査では派生話題が増えているものの、日本語母語話者と韓国人学習者歓の話題選択のストラテジーに変化は見られなかった。分析結果は日本語用論学会、社会言語科学会で発表し、研究論文集に分析内容が掲載されている。
また、ある出来事、事態を描写するときの話し手の視点の捉え方について4コマ漫画の調査を実施した。日韓の事態の把握と話し手の視点の関係について分析を行った。韓国人学習者は話し手の視点が移動しやすく、動作を行う主体(動作主)に視点が置かれる傾向があることから動作の描写に重点が置かれた。一方、日本語母語話者は話し手に視点が固定される傾向がみられ、話し手の感情表現、事態の捉え方を表現するために受身文、行く・来る文の使用が多く見られた。その結果について韓国日本語学会において研究発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度。2022年度はCOVID-19の影響により、対面による会話調査を実施できず、オンラインによる調査を実施した。本研究課題は対人関係の構築と会話展開の関連性について調査を実施する必要があることから、当初の計画よりやや遅れている。2023年度は対面による会話調査を実施し、分析を行っており、順調に分析が進められている。今後研究成果をまとめて発表する予定である。

今後の研究の推進方策

2023年度に実施した会話調査の分析を通して、日韓中のコミュニケーション・スタイルの類似点、相違点について考察する。話題選択と会話展開、話し手の視点と聞き手としての役割に焦点をおいて分析を行う予定である。
さらに、日韓中の断りに関する談話完成テストを実施し、言語場面における聞き手への負担度と話し手の言語表現形式の選択について調査を実施し分析する予定である。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (20件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件)

  • [雑誌論文] 話し手の視点の捉え方に関する日韓対照2023

    • 著者名/発表者名
      許明子
    • 雑誌名

      韓国日本語学会第48回国際学術発表大会論文集

      巻: 第48回 ページ: 189-197

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 初対面会話における日本語母語話者の話題選択と会話展開の可視化2023

    • 著者名/発表者名
      許明子
    • 雑誌名

      第48回社会言語科学会研究大会論文集

      巻: 第48回 ページ: 363-366

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] COVID-19の影響による外国人留学生の不安に関する一考察 : 文系大学院生を対象としたPAC分析の結果を通して2022

    • 著者名/発表者名
      許明子
    • 雑誌名

      名古屋大学日本語・日本文化論集

      巻: 29 ページ: 1-23

    • DOI

      10.18999/nagdnn.29.1

    • ISSN
      1348-804X
    • URL

      https://nagoya.repo.nii.ac.jp/records/2002437

    • 年月日
      2022-03-31
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本語学習者と母語話者のコミュニケーション活動に関する気づき2022

    • 著者名/発表者名
      許明子・謝カン月・西澤萌希
    • 雑誌名

      日本語教育方法研究会誌

      巻: 29 号: 1 ページ: 22-23

    • DOI

      10.19022/jlem.29.1_22

    • ISSN
      1881-3968, 2423-9909
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 断り場面における中国人日本語学習 者の理由説明について2022

    • 著者名/発表者名
      許明子・李 嘉隆・謝 カン月
    • 雑誌名

      日本語教育方法研究会誌

      巻: 28 号: 2 ページ: 120-121

    • DOI

      10.19022/jlem.28.2_120

    • ISSN
      1881-3968, 2423-9909
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 断り場面における中国人日本語学習者の理由説明について ―口頭による談話完成テストを通して―2022

    • 著者名/発表者名
      許明子
    • 雑誌名

      『日本語教育方法研究会』会誌

      巻: Vol.28 No.2 ページ: 120-121

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 接触場面における日本語学習者の合意形成プロセスに関する一考察2021

    • 著者名/発表者名
      許明子
    • 雑誌名

      日本語・日本文化論集

      巻: 28 ページ: 1-14

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本語母語話者の視点の捉え方と表現形式について2021

    • 著者名/発表者名
      許明子
    • 雑誌名

      社会言語科学会研究大会予稿集

      巻: 第45回 ページ: 199-202

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 接触場面の意見述べの会話に見られる韓国人日本語学習者の発話内容について2019

    • 著者名/発表者名
      許 明子
    • 雑誌名

      言語の研究

      巻: 創刊 ページ: 167-178

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 日韓両言語の話し手の視点の捉え方と表現形式の比較ー4コマ漫画のストーリーテリングの分析を通してー2024

    • 著者名/発表者名
      許 明子
    • 学会等名
      第9回日韓学術交流会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 初対面会話における日本語母語話者の話題選択と会話展開の可視化ー牡馬面語と外国人留学生との接触場面の比較を通してー2024

    • 著者名/発表者名
      許 明子
    • 学会等名
      第48回社会言語科学会研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 話し手の視点の捉え方に関する日韓対照2023

    • 著者名/発表者名
      許 明子
    • 学会等名
      第48回韓国日本語学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 日韓初対面同士の会話に見られる話題選択と会話展開についてー3か月間の縦断調査の分析を通してー2023

    • 著者名/発表者名
      許 明子
    • 学会等名
      第26回日本語用論学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 断り場面における中国人日本語学習者の理由説明について ―口頭による談話完成テストを通して―2022

    • 著者名/発表者名
      許明子・謝カン月・西澤萌希
    • 学会等名
      第58回日本語教育方法研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] .日本語学習者と母語話者のコミュニケーション活動に関する気づき ―日本語コミュニケーション論 の実践終了時のエッセイの分析を通して―2022

    • 著者名/発表者名
      許明子・謝カン月・西澤萌希
    • 学会等名
      第59回日本語教育方法研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 断り場面における中国人日本語学習者の理由説明について ―口頭による談話完成テストを通して―2022

    • 著者名/発表者名
      許明子・李嘉隆・謝カン月
    • 学会等名
      第58回日本語教育方法研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本語母語話者と日本語学習者の視点の捉え方と表現形式ー4コマ漫画とI=JASのストーリーテリングの比較を通して―2021

    • 著者名/発表者名
      許明子・西澤萌希
    • 学会等名
      日本語プロフィシェンシー研究学会10周年記念シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本語母語話者の視点の捉え方と表現形式について2021

    • 著者名/発表者名
      許明子
    • 学会等名
      第45回社会言語科学会研究大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 外国人日本語学習者の意見表明における合意形成について2020

    • 著者名/発表者名
      許 明子・肖 宇トウ
    • 学会等名
      社会言語科学会第44回研究大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 日韓初対面同士の会話に見られる指示語の使用について2019

    • 著者名/発表者名
      許 明子
    • 学会等名
      韓国日本語学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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