研究課題/領域番号 |
19K00717
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
大野 早苗 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (40364955)
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研究分担者 |
莊 嚴 秀明大学, 観光ビジネス学部, 准教授 (70348415)
楊 虹 鹿児島県立短期大学, その他部局等【文学科】, 教授 (20571607)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 意見文 / 日中対照 / 中等教育 / 大学生 / 語彙 / 国語教育 / 母語 / 課程標準 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、中国の大学に通う中国人学生が中国語で書いた意見文と、日本の大学に通う日本人学生と日本語学習者である中国人留学生が日本語で書いた意見文の違いを意味的な側面から明らかにすることを目的とする。分析にあたっては、意見文全文のテキストマイニングを行い、頻出語、共起ネットワークを抽出して、使用された語彙から三者の特徴を比較する。 研究成果は、日本語の教育だけでなく、近年、その重要性が認識されるようになった多文化間共修の場のデザインにも重要な情報となる。意見文の違いから考え方や伝え方の違いをうかがい知ることができ、議論や協働学習のための参考にすることができるからである。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本語話者の大学生が日本語で書く意見文、中国語話者の大学生が中国語で書く意見文(議論文)、さらに中国語話者で日本語学習者である大学生が日本語で書く意見文の特徴を明らかにしようとするものである。 上記3者の違いを検討するためには、中等教育の違いを知ることが重要である。そこで、2022年度は、日本と中国の高校で用いられる教科書を比較した。その結果、日本の教科書では、資料の引用や想定される反論を含んだ多層的な文章展開が教えられるのに対して、中国の教科書では、複数の視点から平行に議論を進めることや一方向的に議論を深めることが推奨されることがわかった。また、中国では、論証の方法として例商法が挙げられ、名言や箴言の引用が高く評価されるという特徴があることもわかった。さらに、学生の意見文に使用される語彙に影響を与える可能性のあることとして、日中の教科書で取り上げられるトピックに違いがあること明らかになった。日本では、社会情勢や時事問題などがしばしば取り上げられるのに対し、中国では文学を教材として観念的、情感的に議論をすることが多い。これは、中国語話者が中国語で書く意見文に、情緒的、叙情的な語が多く見られることと関連しそうである。この研究結果は、学会誌に論文として発表ずみである(大野・莊,2022)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響で中国での資料収集ができなかったこと、また、中国から日本に入国する留学生が途絶えていたことが研究の遅れにつながった。オンラインで資料収集することに切り替え、研究を続けているが、十分に遅れを取り戻すに至っていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
中国語話者の中国語での意見文は、中国の大学教員に依頼して収集を完了しているため、分析に進む予定である。中国からの留学生数も回復してきており、今年度前半は中国語話者で日本語を学習している大学生が書いた意見文を収集することに集中し、その後、日本語話者および中国語話者の特徴との比較を行いたい。
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