研究課題/領域番号 |
19K00726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
酒井 順一郎 九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (10608269)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 「大東亜共栄圏」 / 「満洲国」 / 「蒙疆政権」 / 日本語人材育成 / 国語対策協議会 / 民族 / 回教徒 / 富永理 / 張徳純 / 私立奉天回教文化学院 / 善隣協会 / 善隣回民女塾 / 是永章子 / 是永俊子 / 日本語教育 / 保科孝一 / 富山民蔵 / 日本語普及 / 山口喜一郎 / 宮島英男 / 一谷清昭 / 第1回国語対策協議会 / 東亜教育大会 / 徳王 / 蒙古聯盟自治政府制定語学検定試験規定 / 文部省 / 日本・「満洲国」・「蒙疆政権」 / 文化工作ネットワーク / 膨張・逆流の連関 |
研究開始時の研究の概要 |
日本・「満洲国」・「蒙疆政権」を包括的に捉え、三者の「大東亜共栄圏」文化工作ネットワークがどのように構築され日本語普及を実践し、挫折したのかを明らかにする。 研究内容は、①「大東亜共栄圏」構想が、この三者の文化工作ネットワークの動きへどのように接続し影響を与えたのか、②三者がそれぞれの思惑を抱えながら、どのように協力・反発・妥協しながら文化工作ネットワークを練り直し、日本語普及を 考え実践していったのか、③「満洲国」、「蒙疆政権」での日本語普及の実践によって膨張 された問題が、どのように日本に逆流し、日本側と現地側の日本語・教育観の相違と曖昧さが露呈され挫折に至った連関性、を考察する。
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研究成果の概要 |
日本・「満洲国」・「蒙疆政権」を包括的に捉え検証した結果、対共産主義工作として、三者の文化工作ネットワークを構築し特に日本語人材育成が重視された。1939年以降、外地の日本語教育の統一性を図ろうと文部省が介入しようとしたことにより、反発する動きが生じた。様々な思惑から「満洲国」と「蒙疆政権」の両者間で協力関係も築かれた。体系的な日本語が日本国内でも確立していなかったこともあり、「満洲国」・「蒙疆政権」での日本語が独自の形を整えていった。そこでの教育実践によって生じた問題がそのまま日本に逆流し、対策を講じなければならない状況となった。三者の連関の統一性のなさが、日本語普及の挫折に繋がっていった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本語教育史研究において「二国間」関係でなく、日本・「満洲国」・「蒙疆政権」の三ヵ国を包括的に捉え、それを「大東亜共栄圏」の文化工作のネットワークとの関係性から明らかにし論じることは、新たな研究方法を提唱するものであり意義がある。また、グローバル化から多文化・民族が一緒になり教育をすることが当たり前になってきている。本研究の成果を教訓として学び、現在の教育現場で活用できることから社会的意義はある。
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