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大学コミュニティにおける留学生と日本人の待遇コミュニケーション

研究課題

研究課題/領域番号 19K00733
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02090:日本語教育関連
研究機関東京海洋大学

研究代表者

生天目 知美  東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (20549042)

研究分担者 大島 弥生  立命館大学, 経営学部, 教授 (90293092)
居關 友里子  大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, プロジェクト非常勤研究員 (70780500)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード研究室コミュニティ / 研究留学生 / 日本人学生 / 人間関係構築 / 待遇コミュニケーション / 異文化間コミュニケーション / 大学コミュニティ / 留学生
研究開始時の研究の概要

本研究では、理工系大学の留学生と日本人構成員で構成されるゼミ等のコミュニティを対象に、場面や相手に合わせた「丁寧さ」と「親しさ」の待遇コミュニケーションに注目し、
1)理工系大学の留学生と日本人構成員による、所属ゼミでの公的・私的な待遇コミュニケーションの実態を明らかにし、
2)留学生・日本人双方の待遇コミュニケーションに関する意識・評価の調査から、留学生・日本人の接触場面で現れる課題を明らかにすることで、
3)待遇コミュニケーション教育のための教材化に向けた学習内容を検討する ことを目的とする。
これらの研究により、留学生と日本人が共にコミュニティを構築するための支援となる会話教育に寄与する。

研究実績の概要

本研究では、理工系大学の留学生と日本人構成員で構成されるゼミ等のコミュニティを対象に、理工系大学の留学生と日本人構成員による、所属ゼミでの公的・私的な待遇コミュニケーションの実態を明らかにすることを目的としている。2023年度は2つの目的に対し、下記の研究内容を行った。
【目的①:理工系大学の留学生と日本人構成員による所属ゼミでの公的・私的な待遇コミュニケーションの実態を明らかにする】
・2023年度では、2022年度に引き続き、あるゼミで収録した10日間80時間のデータについて雑談を中心に、研究室における雑談を中心としたコミュニケーションがどのような状況で行われるかを分析し、論文化した(居關・生天目2023)。その結果、○研究室のコミュニケーション環境としては、滞在時間の多くが無言で過ごされ、短い交感的コミュニケーションが活用されていること、○相手の状況を視覚的・聴覚的に確認し、可能な場合に短いやりとりを交わしていることが明らかになった。この結果から、積極的に相手に話しかけやりとりを発展させる雑談ではなく、最低限の交感的コミュニケーションを行う「世間話」を活用する実態が確認できた。
【目的②:留学生・日本人双方の待遇コミュニケーションに関する意識・評価の調査から、留学生・日本人の接触場面で現れる課題を明らかにする】
・2023年度では2021年度に整備した留学生に対して行ったアンケートおよびインタビューの資料ををM-GTAによって分析し、研究室における人間関係構築のプロセスおよびその過程におけるスピーチスタイルの選択を記述した論文が採択された(生天目・大島・居關2024)。この論文では、留学生が種々の会話機会に参加し、スピーチスタイルの規範や自分らしさから主体的に選択しながら、各々の人間関係に関する希望と周囲との折り合いをつけながら自らの立ち位置を開拓していることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2つの目的に沿ってそれぞれ分析が進み、論文化できたが、特に②(留学生・日本人双方の待遇コミュニケーションに関する意識・評価の調査から、留学生・日本人の接触場面で現れる課題を明らかにする)については、日本人学生のアンケート・インタビューの結果などで得られた知見について分析を進め、口頭発表や論文として公表していく必要がある。

今後の研究の推進方策

目的①については、これまで得られた知見を積極的に学会発表や論文として公表していく。
目標②については、得られた日本人学生のインタビューデータの分析、日本人学生側がどのように留学生とともに研究室コミュニティに参画しようとしているのかについて結果を発表・論文化する。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 理系研究室における留学生の人間関係構築とスピーチスタイル選択2024

    • 著者名/発表者名
      生天目知美・大島弥生・居關友里子
    • 雑誌名

      社会言語科学

      巻: 26 号: 2 ページ: 19-34

    • DOI

      10.19024/jajls.26.2_19

    • ISSN
      1344-3909, 2189-7239
    • 年月日
      2024-03-31
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 理工系研究室におけるコミュニケーションの実態  交感的コミュニケーションに注目して2023

    • 著者名/発表者名
      居關友里子・生天目知美
    • 雑誌名

      専門日本語教育研究

      巻: 25 ページ: 27-34

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 大学院生の研究室における交感的コミュニケーション-挨拶とそれに続く世間話に着目して-2023

    • 著者名/発表者名
      居關友里子
    • 学会等名
      日本語教育方法研究会, 日本語教育方法研究会誌29-2, 28-29
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 理工系大学院留学生の研究室会話における丁寧さの選択ー人間関係構築を支援する会話教育に向けてー2021

    • 著者名/発表者名
      生天目知美・居關友里子
    • 学会等名
      日本語教育方法研究会, 日本語教育方法研究会誌 28-2, 26-27
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 大学院生の研究室におけるコミュニケーションー研究室の特性を利用したやり取りに着目してー2021

    • 著者名/発表者名
      居關友里子・生天目知美
    • 学会等名
      日本語教育方法研究会, 日本語教育方法研究会誌 28-2, 90-91
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 男子大学生の「先輩後輩」場面ロールプレイにあらわれた待遇コミュニケーション意識2020

    • 著者名/発表者名
      千速友裕(東京海洋大学)・大島弥生(東京海洋大学)
    • 学会等名
      第50回アカデミック・ジャパニーズ・グループ定例研究会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 多文化共修授業における「親しさのコミュニケーション」の促進要因2019

    • 著者名/発表者名
      大島弥生
    • 学会等名
      2019年度日本語教育学会秋季大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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