研究課題/領域番号 |
19K00741
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山元 淑乃 琉球大学, グローバル教育支援機構, 准教授 (50468071)
|
研究分担者 |
大谷 尚 名古屋経済大学, 人間生活科学部教育保育学科, 特任教授 (50128162)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | ネイティブスピーカー志向 / ネイティブスピーカー崇拝 / 非母語話者 / 第二言語習得 / 質的研究 / インタビュー / SCAT / ライフストーリー / 自己肯定感 / 非ネイティブスピーカー / チャンプリンガル / キャラクタ / ノンネイティブ / 発話キャラクタ / キャラ / 非ネイティブスピーカー志向 / ネイティブスピーカー / 第二言語学習モデル |
研究開始時の研究の概要 |
目標言語のネイティブスピーカーという「理想」に近づこうとする強い志向は、第二言語教育研究において悪影響が指摘されているにもかかわらず、教育現場には蔓延している。しかし、理想と現実のギャップに苦しむ学習者がいる一方で、ノンネイティブとしてのアイデンティティを活かし、ストレスなく日本社会で活躍する非ネイティブスピーカー志向の日本語学習者も存在する。本研究は、学習者が非ネイティブスピーカー志向を得るに至った過程や背景を明らかにし、「非ネイティブスピーカー志向のオルタナティブな学習モデル」を提示して、ネイティブスピーカー志向に苦しむ学習者が、自らを肯定して前向きに学習できるようになることを目的とする。
|
研究成果の概要 |
非ネイティブスピーカー志向の第二言語(外国語)学習について、インタビュー調査と分析を進め、その傾向と特徴、学習者の背景を探索した。研究当初から予測されていた以下の特徴:(1)第二言語でのキャラクタを意図的に設定して演出し,それを省察する。(2)第二言語の文化に敬意を持ち,改まりと丁寧さを重視する。(3)言語に関わらず言葉を大切に,言葉の成り立ちを意識して構造を正確に使用する。(4)伝えたいメッセージを明確に持つ。という特徴に加えて、本研究の成果により、(5)母語(第一言語)での自己肯定感の保持とアイデンティティの確立という要因がある可能性を指摘した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究の過程で、母語話者のように話そうとすることだけでなく、特に年少の学習者については、第二言語を話すことを強制される中でネガティブな経験をすること自体が、その後の学習意欲や習得に大きな否定的影響を与えていることが示唆された。そのため、ある一つの言葉を話すことを強制するのではなく、多言語やIT(アプリなど)を駆使し、その場にいる構成員を「誰一人取り残さない」ことを最優先にする「チャンプリンガル」という教育理念を打ち出した。その理念のもとに、難民の背景を持つ留学生が不登校児にSTEAM教育を実施するオルタナティブスクールを開校し、社会課題の解決にも貢献している。
|