研究課題/領域番号 |
19K00749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
小森 早江子 中部大学, 人文学部, 教授 (60221248)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 日本語学習者作文データ / 日本語構文解析 / 統語発達指標 / 縦断調査 / 日本語学習者 / 統語発達 / 複雑性指標 / 縦断的コーパス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、日本語学習者の縦断調査を実施して作文データを収集し、日本語学習者の統語発達を複雑性の観点から測ることができる指標を開発し、開発した統語発達指標を検証することである。学習者の統語発達を調べる方法として、英語習得研究でおこなわれてきた言語発達指標の中からMDD、MDHやSyntactic Complexity Analyzerの複雑性指標を検討し、日本語の統語発達を測ることができる指標を開発する。 学習者の統語の発達を直接観察するために2年間の縦断調査を実施しコーパスを作成する。作文データだけでは非用によって回避される構文は観察できないため、産出課題タスクによるデータも収集する。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本語学習者の縦断調査を実施して作文データを収集し、日本語学習者の統語発達を複雑性の観点から測ることができる指標を開発し、開発した統語発達指標を検証することを目標とする。学習者の統語発達を調べる方法として、英語習得研究でおこなわれてきた言語発達指標の中からMDD、MDHやSyntactic Complexity Analyzerの複雑性指標を検討し、日本語の統語発達を測ることができる指標を開発する。 これまでに調査は、2021年3月から2か月おきに40人ずつのデータ収集を計画したが、途中コロナ感染症蔓延の影響により、調査地である大連市で都市封鎖が断続的に実施されたたため、計画通りに調査を実施することが困難になった。この結果としてこれまでに合計6回分の調査が実施できた。データはすべて電子化し、分析できる形に整える作業をおこなった。対面よる産出課題調査の実施については、残念ながら実施することができなかった。 成果発表は、2022年度7月『中部大学人文学部研究論集』(48号、1-14)「日本語学習者の構文構造に関する研究」(単著)、同年9月『言語研究』162号47-62)「統語依存関係に基づく位相研究―文章ジャンルの位相差を対象に―」(本課題の研究協力者である李文平氏と共著)に掲載した。また、2021年10月からはコルーニャ大学(スペイン)の研究者であるRamon Cancho氏と月1度のペースでオンライン会議を開催して、学習者統語発達指標に関する共同研究を進めており、2023年6月にスイスローザンヌ市で開催される国際学会QUALICO2023で口頭発表(Syntactic development and optimality of dependency distances for Japanese as a second language)を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データ収集について、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたため作文データの縦断調査は計画どおりではなかったが、併せて6回収集できた。大幅にデータ収集が遅れており、分析も遅くなっている。現在は、収集できた作文データの電子化をおこない、これから分析をおこなう計画である。残念ながら当初計画していた対面による産出課題タスク調査を実施することはできなくなった。2021年10月からはコルーニャ大学(スペイン)の研究者であるRamon Cancho氏と月1度のペースでオンライン会議を開催して、学習者統語発達指標に関する共同研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
データ収集について、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたため対面による産出課題タスク調査を実施することはできなかった。また、作文データの縦断調査も計画どおりではなかったが、2,3か月間隔の縦断調査を5回と、約1年後の最終回の併せて6回の収集ができた。データの電子化をおこない、これから分析をおこなって、横断データや先行研究と比較する計画である。 研究発表2023年6月にスイスローザンヌ市で開催される国際学会QUALICO2023で口頭発表(Syntactic development and optimality of dependency distances for Japanese as a second language)を予定している。論文にまとめて、年度内に専門雑誌に投稿する予定である。
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