研究課題/領域番号 |
19K00779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
下谷 奈津子 関西学院大学, 産業研究所, 助教 (20783731)
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研究分担者 |
松岡 和美 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (30327671)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 日本手話 / プロソディー / うなずき / 第二言語習得 / 手話 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の日本手話言語研究において、日本手話のプロソディーについてはほとんど明らかにされておらず、それゆえ日本手話の指導や学習の際に参照できる解説書が全くない状況にある。 そこで、本研究では、日本手話の語りを記述・分析し、更にアメリカ手話や香港手話の語りを記述・分析し、特にプロソディー要素について比較分析を行い、日本手話におけるプロソディーの特性を明らかにする。 また、日本手話学習者からも同様にデータを取り、プロソディーの習得状況について調査を行う。最終的には、研究で明らかになったことを元に、指導や学習のヒントとなる解説書を作成する。
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研究成果の概要 |
日本手話のプロソディー、とりわけうなずきについて、日本手話母語話者と日本手話学習者の手話表出を比較分析した。日本手話には手指表現の終点への到達と頭の最下点への到達が共起する「同期うなずき」と、手型や位置が崩れてから頭が最下点へ到達する「後続うなずき」の2種類があるが、手話学習者のデータからは、手指を保持したまま頭が最下点へ到達する表出が観察され、それが不自然な表出または表出エラーとみなされた。このことから、日本手話のプロソディーにおいて、頭の最下点への到達は句末や節末の境界線を作り出し、手指の保持と共起することができないという、手指表現と非手指表現の関係性が一つ解明できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海外の手話言語学研究において、プロソディーに関する文献は数多く存在する一方で、日本手話のプロソディーについての文献や、手話通訳者・手話指導者に対しての解説書はほとんど存在しない。日本手話特有のうなずきの特性が明らかになったことで、数少ないアジア地域の手話データとして、新たな知見を提供できる。 また、日本手話のうなずきの役割や手指表現との関係性が明らかになったことで、手話指導や手話通訳養成、手話学習時の参考資料として、言語教育の分野に広く還元できる。
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