研究課題/領域番号 |
19K00790
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西原 貴之 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (50469590)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 英語詩読解プロセス / 文学を使った英語教育研究 / NIRS / 読解時間 / 解釈 / 字義理解 / 英語詩読解 / 文学作品を使った英語教育 / 脳機能 / アイトラッキング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は以下の3項目を検討する。 (1)学習者の読解プロセスは、詩のタイプによってどのように異なるのか。 (2)上記 (1) のプロセスにおいて、韻や反復などのいわゆる「文学的言語表現」はどのように処理されるのか。また、それらの種類によってその処理はどう異なるのか。 (3)上記の (1) と (2) は、学習者の文学経験や英語力といった個人的要因によって異なるのか。異なるとすればどのような違いが見られるのか。
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研究成果の概要 |
本研究は、脳機能計測装置(島津製作所のLIGHTNIRS)を用いて、英語詩のタイプに応じて日本人大学生英語学習者の読解プロセスがどのように異なるのかを調べた。タイプ別の違いはほとんど見られなかったため(脳機能上の特徴は観察されなかった)、テクスト別の分析とした。その結果、読解時間の長い作品、テクスト理解確信度の低い作品、難しいと感じる作品は一致する傾向があった。調査参加者は作品解釈を行うにあたって様々な問いを生成したが、そのほとんどを自分自身で解決することができなかった。さらに、テクスト理解において、文法的な逸脱表現をはじめとして様々な表現に対して戸惑いを表明していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、日本人大学生英語学習者の英語詩読解プロセスの特徴をいくつか明らかにすることができた。例えば、語彙的にかなり簡単と考えられる英語詩であっても、その作品を解釈する上では学習者は様々な表現に戸惑い、結果解釈を作り上げることが難しいことなどが明らかになった。文学教材を利用した英教育が様々な大学で実践されているが、学習者の実際の読解プロセスの特徴及びその中でのつまずきについて予測を立てた上での実践が求められる。本研究の成果は、このような予見を行う上での知見を提供し、より効果的な教育実践を確立していくための一助として利用されることが期待される。
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