研究課題/領域番号 |
19K00792
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021-2023) 宮崎大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
江口 清子 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 講師 (90812537)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ベンガル語 / 認知 / 移動表現 / 類型論 / 言語産出実験 / 中間言語研究 / 外国語教育 / 日本語教育 / 中間言語 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ベンガル語話者がどのように世界を認知し言語化するのかを調査します。 調査では「走る」「飛ぶ」「行く」のような、移動の表現を取り上げ、映像を見て描写してもらう実験を、対象者の母語(ベンガル語)と学習言語(日本語および英語)について行います。 さらに、そこで得られたデータを、それぞれの母語話者の言語表現や他の言語を母語にもつ日本語や英語の学習者の言語表現とも比較分析し、母語の影響や学習上の困難などの特徴について解明し、学習者の特性に合った教材作成等、日本語教育などの外国語教育への還元を目指します。
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研究成果の概要 |
本研究は、ベンガル語話者がどのように世界を認知し言語化するのかを調査したものです。 特に、走る、飛ぶ、といった移動の事象について研究しました。例えば日本語では「走って部屋に入る」と表現することを英語では “run into the room” のように言います。日本語では「行く」「来る」も一緒に使うことが多く、この観点から、ベンガル語は日本語のタイプだと思われがちですが、映像を用いた実験の結果から、英語のタイプだということがわかりました。しかし、英語のように移動の様態を動詞で表す特徴もあまり見られなかったことから、従来の言語分類の仕方に一石を投じる事実を明らかにしました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、移動表現における、日本語との類似点、相違点が明らかになったことで、日本語教育への応用が考えられます。現状では日本語の教科書の多くは、英語との対照に基づく研究の成果を出発点に書かれたものですが、本研究を応用することで、ベンガル語話者を対象とした教材を作成するなど、学習者が、より容易に日本語を習得することができる環境づくりの杖柱となります。 外国語教育全体へと視野を広げた場合には、学習対象の言語だけでなく、学習者の母語の研究の重要性もアピールすることができる。
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