研究課題/領域番号 |
19K00801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
窪田 三喜夫 成城大学, 文芸学部, 名誉教授 (60259182)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 瞳孔径拡張 / 脳内音声処理 / ミスマッチ成分 / 子音分別能力 / 母音分別能力 / 母音 / 音声分別能力 / 過剰学習 / 間隔反復 / 外国語理解力 / 脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は瞳孔径拡張と脳波という心理生理学的要素と学習効果との関連を扱う日本で初めての研究である。本実験計画は瞳孔径を拡大させ、mismatch成分情報に基づく視覚訓練をさせて、無意識的に文法や語彙を学 習できる方法を検証する点で先駆的である。更に学習後30分後に再学習させる「過剰学習」と学習習熟度に応じて復習間隔を次第に大きく「間隔反復法」を組み合わせる研究を行う。文法と単語の学習効果が1週間で現れ、1年後もその言語記憶が維持される過程を探求する複合的な研究は、世界にも先端的なプロジェクトと言える。
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研究成果の概要 |
心理生理学的指標の瞳孔径拡張の測定により、日本人英語学習者が英語母音と子音の聞き取り能力が促進されることを明らかにした。伝統的な外国語学習法である長時間の意識的音声トレーニングではなく、瞳孔径を拡張させる無意識的な方法で自然に短期間に外国語音声識別能力が上達する指導法を提案する。瞳孔径拡張により 英語母音ペアーの識別がpost-testで成績が上昇にした。英語子音ペアーでも瞳孔径拡張が母音識別post-testの成績を上昇させた。更に過剰学習と間隔反復を組み合わせる復習方法は効果的であり、学習習熟度が低くなるに応じて復習間隔を短くする方法が適切であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
瞳孔径拡張が半無意識的に日本人英語学習者が苦手とする母音と子音の識別能力を上達させるたことが判明した。教育現場で瞳孔径拡張トレーニングを導入する意義があることが明らかになった。更に過剰学習と間隔反復を組み合わせる復習方法を現場で導入し、特に低い学習習熟度の学習者には復習間隔を短くする指導法を実践させるのが適切である。音声教育に瞳孔径拡張の手法を取り入れるのは社会的に意義深い。T/Fテストという長時間を要する音声訓練方法を継続するのではなく、聴覚時に超小さな円から超巨大な円を見ることにより生じる瞳孔径拡張が成績向上につながるという本結果は外国語教育のみならず教育全般で重要な教育的な指摘と言える。
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