研究課題/領域番号 |
19K00821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
箱崎 雄子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50351490)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 英語教育 / 小学校 / 音声指導 / 超分節音素 |
研究開始時の研究の概要 |
国内外の小学校の英語教育におけるチャンツ指導の現状と課題を明らかにするとともに、2020年度からの小学校高学年における教科化及び中学年における外国語活動の導入を念頭に、日本の小学校の英語教育における超分節的特徴の習得を目指した音声指導法として、文字を介したチャンツ指導を提案し、英語の音声指導の知識やスキルが十分とは言えない小学校教諭が適切かつ効果的に音声指導を行うことができる環境を整えたい。
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研究実績の概要 |
英語によるコミュニケーションにおいて、語強勢、リズム(文強勢)、イントネーションなどの超分節音素は意味の伝達において重要な役割を果たすことから、学習者の明瞭性向上に大きな影響を及ぼすといわれている。本研究は、小学校児童を対象に英語の超分節音素に焦点を当てた音声指導を行い、客観的な方法でデータを収集・分析した上で、英語の明瞭性向上を目指した音声指導法を提案することを目指している。 令和4年度は、新型コロナウイルス感染症に対応するため、調査対象の小学校で当初予定していた英語の音声指導及び調査を行うことができなかったため、データ分析を行うことにした。第一に、超分節音素の一つであるリズムに焦点を当てた研究を行った。具体的には、Praatを用いて、日本語を母語とする小学校児童と英語を母語とする小学校児童の音読音声における英語のリズムの比較研究を行った。なお研究成果の一部は、Second Hawaii International Conference on English Language and Literature Studiesで口頭発表した。第二に、語強勢に焦点を当てた研究を行った。具体的には、英語において語強勢の誤配置が明瞭性に与える影響を概観した上で、小学校英語教育における明瞭性の向上を目指した語強勢の指導法について提案した。その成果は『第二言語習得研究の科学2 言語の指導』(くろしお出版)に論文として収録されている。また、英語授業において母語である日本語を効果的に用いることの利点を念頭に、小学校英語教育における日本語を活かした音声指導のアイディアを『英語教育』で紹介した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症に対応するため、調査対象の小学校で当初予定していた英語の音声指導及び調査を行うことができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大予防策の一環として、英語の授業において児童の発話や児童同士のやり取りが制限されてたことに鑑みて、「コロナ禍における発音しない音声指導」について考えることにしている。具体的には、英語のリズム(文強勢)の特徴や発音上の留意点を視覚提示する動画を作成し、その動画を用いた指導を行い、通常行われている指導法、つまり、学習者が指導者あるいはモデル音声を聞いて、直後に繰り返す方法と比較した上で、「発音しない指導法」の有効性を探りたい。そして、その検証結果をもとに、超分節音素の習得を目指した音声指導法を構築し、提案した音声指導法を用いて、中学年児童及び高学年児童を対象に継続的に指導を行う。最終的に、小学校の英語教育における明瞭性の向上を目指した超分節音素の習得のための音声指導法をまとめることにしている。
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