研究課題/領域番号 |
19K00838
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
鈴木 慶夏 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (80404797)
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研究分担者 |
西 香織 明治学院大学, 教養教育センター, 教授 (70390367)
中田 聡美 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (80783183)
張 恒悦 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 特任准教授(常勤) (70411171)
古川 裕 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (90219105)
清原 文代 大阪公立大学, 高等教育推進機構, 教授 (90305607)
岩田 一成 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (70509067)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 教育文法 / ユーザー視点 / コミュニケーション / 文法項目の分散化 / 文法説明の平易化 / 文法シラバス / 中国語教育文法 / ユーザー中心 / 教育・学習の負担軽減 / 表現形式の構成 / 表現形式の選択 / 談話分析 / 中国語 / 教育文法の設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、 (a)文法項目の分散化による初級レベルでの学習負担軽減と(b)専門知識をもたない者でも直感的に理解可能な平易な文法説明とが実現された中国語教育文法を設計するための方法論構築を目指している。 従来の文法が、中国語母語話者の文法知識についての規則や規則性が分析されたものを学ぶ立場をとるのに対し、本研究では、教育文法は、中国語学習者が学習対象となる文法項目を実際に使うための手段を整理したものととらえ、「学習者がlearnerというよりuserとしてコミュニケーションをとるための文法上の情報を、ユーザー視点で整理したもの」というスタンスをとるものである。
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研究成果の概要 |
これまで中国語教育で利用してきた文法体系は、中国語学における学術的重要性を色濃く反映したものであったため、昨今の教育環境の変化(学習者と教授者の多様化、学習者の中国語学習に対する動機の多様化、第二外国語中国語カリキュラムの縮小化傾向等)に対応できず、教育現場の負担は過大であった。 本研究は、このような環境変化に対応可能な教育用途の文法体系を確立すべく、文法項目の分散化と文法説明の平易化を実装する中国語教育文法の設計方法を構築するために、複数の文法項目をとりあげ分析と考察を重ねた。最終的に、本研究課題が掲げる中国語教育文法は、その枠組みを文法シラバスとして反映できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、教育環境の変化に対応可能な文法体系はどうあるべきかという問いを立て、中国語教育における文法観を問い直して、(1)教育文法は,中国語の規則や規則性を学習するというより,学習者が文法事項を実際に使うために存在すること(「使う」とは,所与の文型や表現形式を具体的な場面や状況に適切に位置づける行為を指す)、(2)教育文法は,学習者が learnerというより userとしてコミュニケーションをとるための文法上の情報を整序したものという点を示し得た。 同時に、初級・中級・上級どの到達レベルでも、学習条件に合わせた文法教育が可能になる道を拓いたという点で社会的意義を有する。
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