研究課題/領域番号 |
19K00859
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
須賀 晴美 帝京大学, 理工学部, 講師 (70827279)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 多読 / 読解力 / 電子書籍 / graded reader / 英語教育 / 情動 / リーディング / reading fluency |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、習熟度に差のある大学生に電子書籍のグレイディド・リーダー(学習者用に語彙を段階別に制限した英語の読本)を多読してもらい、次の3点について分析する。(1) テストの点数で多読が読解力にもたらす効果が現れるトレーニング量、(2) 学習者が読解力の向上を実感するトレーニング量、(3) その量がスタート時の習熟度によって影響を受けるかどうかである。トレーニング量は読み終わった本に含まれる単語数で測る。学生は自分の興味と習熟度にあった本を電子書籍のリストから選び、毎週1回の授業中に読書を行い、簡略な読書レポートを提出する。1~3年間継続的に学生の読書量と読解力の観察を行う。
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研究実績の概要 |
令和5年度はカリキュラムの関係で参加者が大多数入れ替えとなり、2年継続で多読を行う参加者数が2名となった。しかしながらコロナの影響も殆ど無かったので、令和3、4年度と本年度を合わせて3セットの通年の多読のデータが取れることになる。これらを精査、比較して、トレーニング量と読解力向上の度合いの関係について、さらなる知見が得られると期待した。また2年目の多読を経験する2名については、同じ条件の前年度の2年生1クラス16名と比較して、同様な効果が出るかどうか、確認できると計画を立てた。多読サイトと10ヶ月の契約をし、参加者は計画通り多読を続け、前期は半期で最高76,500語の読了語数を記録した。 論文や発表に関しては、主に令和4年度の研究成果を論文にし、8月にインドネシアのバリ島、デンパサールで開催されるExtensive Reading World Congress 2023で発表し、Proceedings に論文を掲載する予定であった。次に10月に行われる日本多読学会2023年年会で発表し、成果を本務校の紀要にも論文を掲載しようと計画を立てた。 ところが私に体調の異変が起こってしまった。7月31日に医療機関で受診したところ、悪性腫瘍を患っていることが判明、急ぎ手術を行わなければ命の危険があると宣告された。急遽、次週に出発予定のExtensive Reading World Congress 2023をキャンセルし、研究を中止し、標準的な治療を受ける展開となった。手術後も抗がん剤の副作用で体調が優れず、主治医の診断に従って、最終的に令和6年3月末日まで傷病休暇をとることとなった。 生活の第1義に据えていた、本研究が最終年度に頓挫する羽目になってしまったことに、断腸の思いである。協力してくれた関係者各位に対しても、申し訳なく思っている。命を守るためとはいえ、研究の中断が残念でならない。
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