研究課題/領域番号 |
19K00875
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
趙 秀敏 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (60733079)
|
研究分担者 |
三石 大 東北大学, データ駆動科学・AI教育研究センター, 准教授 (50305306)
大河 雄一 東北大学, 教育学研究科, 助教 (60361177)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 大学初修中国語 / ブレンディッドラーニング / 会話復習 / AI活用 / アプリ教材 / 教材開発 / インストラクショナルデザイン / 人工知能(AI) / スマートフォン / 教材設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大学初修中国語教育のためのブレンディッドラーニングにおいて、①飛躍を遂げたAIの音声認識、機械翻訳、対話機能等を活用して、学習者の発音・発話の音声認識と評価、誤りの検知とフィードバック、会話の受け答えを実現し、②会話練習の促進、コミュニケーション能力の向上を図るとともに、③インストラクショナルデザインに基づきながら、対面授業と連携する会話復習用AIアプリ教材、活動の設計手法を明らかにし、④動機づけの高い、学習内容・練習形式を最適化させた教材を開発することである。これにより授業と連携する学習管理システムを含むユビキタス学習環境を構築し、関連分野の先端を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、大学初修中国語教育のためのブレンディッドラーニング(以下:BL)において、会話練習の促進、コミュニケーション能力の向上を図るために、人工知能(AI)を活用して、授業と連携する会話復習用AIアプリ教材を開発することにあった。 まず令和元(2019)年度にAIの機能とそれを活用した初修語学会話復習の内容と形式を分析し、初修中国語会話復習用アプリ教材の設計の方向性を明確にした。令和2(2020)年度にはMicrolearningとARCSモデルに基づき、動機づけの観点から教材設計手法を明らかにし、教材の設計を行った。令和3(2021)年度には教育DXに向け、これまで提案・実践してきた対面授業と授業後のeラーニングによるBLを見直し、新たにオンライン授業と対面授業を融合したBLを提案するとともに、新BLにおけるAIアプリ教材の位置づけを復習用から定着練習用に転換させ、練習形式と練習分量を再設計した。これを踏まえ、令和4(2022)年度にはこれまでのアプリをリニューアルし、AI音声認識を活用した単語の音読練習と会話のロールプレー練習を開発、実装した。 実装教材を用い、令和5(2023)年度に本学1年次中国語の全クラスを対象に通年に渡る大規模な実証実験を実施し有効性評価を行った。その結果、本教材は8割以上の学生に肯定的評価され、本教材により対話者不在の自学自習においても、発音・発話の確認と訂正、会話の受け答え等が可能になり、会話練習の促進、学習意欲の維持、自律的学習の実現等の効果が確認された。 以上、本研究では、教育DXに向け新たなBLモデルを提案するとともに、会話復習用AIアプリ教材を開発し、学習管理システムを含む高度なBL学習環境の構築を達成した。こうした研究成果は、関連分野における先駆的な試みであり、今後のICT活用中国語教育の方向性を示唆するものとして意義を有する。
|