研究課題/領域番号 |
19K00887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
平井 清子 北里大学, 一般教育部, 教授 (60306652)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 英語教育 / 台湾(戦後) / 英語教科書 / 高等学校 / 題材内容 / 課程標準(綱要) / 思考力 / 発問・タスク / 台湾 / 教科書 / 英千里 / 文学 / 歴史的視座 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は台湾の現在の英語教育の状況のみならず,教科書研究を中心とした歴史的視座による多角的な研究を行う。具体的には戦後70年間に公布された『課程標準』,『課程暫行綱要』,そして『課程綱要』と,それらの準拠版高校英語教科書における題材内容の調査から実証的にその特徴を研究し,教科書への社会文化的,政治・経済的な影響を明らかにする。これにより,戦後台湾の英語教育の特徴と変遷を鑑み,社会文化的,学際的視野でその要因を明らかにする。そして,実用英語と思考力養成を両輪とする台湾の英語教育の日本への応用の具体的提案をし,日本のコミュニケーション力と同時に論理的・批判的思考力の育成を目指す英語教育に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究は,戦後台湾の英語教育が70年という年月の中で,いかなる軌跡をたどってきたのか,その特徴の変遷と不変,またその背後にある要因を明らかにしようとするものである。なかでも,高校英語教科書の題材内容と指導方法を調査分析し,それらを学際的アプローチで探求した。戦後70年間の「課程標準(綱要)」の調査と各準拠版高校英語教科書の題材内容の量的・質的調査,一部,練習問題・タスクの分析を加え実証的にその特徴と変遷を捉えた。台北市で教育関係者への聞き取り調査を実施しこれを補完した。コミュニケーション力と思考力養成を両輪とする現在の台湾の英語教育の特徴とその要因を歴史的視座の中で明らかにするものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,台湾の高校英語教科書の「文学教材」を精査し,「本文」,「練習問題」,「タスク」が周到に工夫され,文学教材が生徒の英語受容能力のみならず発信能力,そして思考力の育成に効果的に使用されていることを提示した。また,「政治・社会的題材」も足場掛けのある練習問題・タスクが段階的に用意されていることを指摘した。いずれのトピックも日本の英語教科書では敬遠されがちで,とりわけ「文学教材」再考の実践例として日本の英語教育の現場に示唆をもつ。戦後70年間の英語教科書がいかなる軌跡を辿ったかに着眼することで,国際社会における台湾の位置付けを明確にする試みは台湾地域研究に寄与するものである。
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