研究課題/領域番号 |
19K00927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
山本 誠一 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (20374100)
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研究分担者 |
加藤 恒夫 同志社大学, 理工学部, 教授 (60607258)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | CALL / implicit learning / interactive alignment / 遠隔教育 / tutoring / 音声認識 / 音声対話 |
研究開始時の研究の概要 |
第二言語学習者の文法や語彙の誤りを指摘して言語運用能力向上を図る音声対話型CALLシステムは、高精度の音声認識を実現するため、学習者の発話を厳しく制限している。本研究は自然な形での発話制限を実現するため、言語運用能力の低い参加者は運用能力の高い参加者の表現を借用する傾向があるという現象を利用し自然な形で発話制限を行う手法として、複数の会話エージェントと学習者とのストーリー性のある会話で、学習者が会話エージェント間の会話の発話表現を学び、その表現を借用するように誘導して、自然と制限された学習者の表現の的確な認識を実現し、発話表現の誤りの指摘を行う音声対話型CALLシステムの研究を目的とする。
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研究成果の概要 |
複数人の会話では言語運用能力の低い参加者は運用能力の高い参加者の表現を借用する傾向がある.本研究ではこの現象を利用して,学習者が会話エージェント間の会話での表現を借用するように誘導して音声認識の精度を高め,発話表現の誤りの指摘を行う音声対話型CALLシステム(Joining-in-type型CALL)を開発した.本システムによる評価実験の結果, 会話エージェント間の会話に続いて,学習者に会話エージェント間の質問応答に類似した質問に対する再回答を促すことにより,学習者が類似した表現で適切に応答する学習効果が確認された.更に従来主に使用されてきたリピーティング訓練に比して高い定着効果を確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第二言語での音声会話では、限られた時間内に発話内容とその表現形式及び使用語彙の選択を行って発声することが求められ、これを実現するための発話行為の手続き知識化が必要となる。従来この過程を強化する訓練として教師の発話をrepeatingする方法が主に使用されている。本研究により適切な表現形式で行われる模範的な会話を聴取し,その表現形式を借用して応答を行う質問応答による訓練が手続き知識化に効果的であることが示された.本結果は深い処理水準を経た記憶は、浅い処理水準のみを経た記憶より定着し易いと実験心理学の知見とも合致しており,効果的な外国語の発話訓練を提供する.
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