研究課題/領域番号 |
19K00938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
巽 由樹子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (90643255)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ロシア / 美術館 / 記憶の政治 / 歴史観 / ウクライナ / 昭和 / 文化外交 / ミュージアム / メディア史 / ナショナリズム / メディア / 日ソ / 美術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は現代ロシアの美術館が文化外交の中で、いかにロシアの歴史的イメージの創出に寄与しているかを明らかにして、「記憶の政治」研究の深化を図る。そのために、エルミタージュ美術館を主たる分析対象として、①現代ロシアの美術館と愛国、②現代ロシアの美術館とヨーロッパ、③現代ロシアの美術館と日本の三項目から分析と考察を進める。事業期間中、サンクトペテルブルク、モスクワ、アムステルダムなどで現地調査を実施しつつ、学会報告による中間発表、査読誌への論文投稿による成果公開につなげる。その成果を集約し、事業期間終了後に単著として刊行することが最終目標である。
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研究成果の概要 |
本研究は現代ロシアの美術館が文化外交の中で、いかにロシアの歴史的イメージの創出に寄与しているかを明らかにして、「記憶の政治」研究の深化を図ることを目的とした。研究期間を通じて、コロナ禍とウクライナ戦争によるロシア渡航の困難のため、もともと構想していた現地でのミュージアム調査を実施にもとづく研究は遂行できなかった。だが、戦後日本でのロシア・ソ連観の形成と、現在のウクライナ侵攻下でロシア、ウクライナの両者がとりあげる「伝統」の形成について、それぞれに関係するミュージアムの展示とコレクション形成から調査と分析を進めることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後日本でのロシア・ソ連観の形成と、ウクライナ侵攻下でロシア、ウクライナのいずれもがとりあげる「伝統」がいかに形成されたかについて、それぞれに関係するミュージアムの展示とコレクション形成の論理から明らかにすることができた。そうした成果を、一般向け啓蒙図書である巽由樹子 訳・解説『ミコラ・サモーキシュ「ウクライナの装飾文様」』(東京外国語大学出版会)として刊行し、市民向け講座を実施したことで社会に向けて還元した。事業年度終了後、「昭和のロシア」についても同様の成果公開を目指す。
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