研究課題/領域番号 |
19K00955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
木村 直樹 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (40323662)
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研究分担者 |
牧原 成征 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (20375520)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 兵農分離 / 石高制 / 身分制 / キリシタン禁制 / 家臣団統制 / 島原の乱 / 近世都市 / 平和 / キリシタン / 倭寇的状況 / 伝統化 / 長崎 / 秩序形成 / 身分 / 村落 / 宣教師 / 佐賀藩 / 商館長日記 / 江戸藩邸 / 都市支配 / 蔵屋敷 / 日本近世史 / 村請性 / 御家騒動 / 地域社会 / 社会の安定化 / 藩政の確立 |
研究開始時の研究の概要 |
九州における旧族居付大名と本州から移ってきた織豊系大名の両者が、どのように家臣団・軍団や領国を編成したのか比較する。そこから膨大に残される大名・領主史料と、逆に在地(町方を含む)史料の双方を比較史、両者の文書群の形成のされ方、相互の連関関係という観点から検討する。それによって、藩の統治の継続性や安定化と、地域社会の支配請負能力の充実とを相関的に検証したい。
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研究成果の概要 |
本研究では、17世紀、九州の諸大名家が、いかようにして戦国時代の不断の戦争の時代を乗り切るために編成した領内や社会の仕組みを、新たな平和な時代の到来に合わせて適合的にさせていったのか、という視点から、九州の諸藩の史料を分析していった。 特に、九州の場合は、中世以来の土着化していた旧族居付型の大名と、日本列島中央部から兵農分離や石高制といったあらたな社会システムを在地社会に直接移築した織豊型大名とが入り混じっていることから、これらを比較する視点は有効であると考え、調査分析を行った。その結果は、農村のみならず都市のありよう、さらには全国に出された法令の受容などの特性を明かにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、近世社会の特性を示す、三本柱(兵農分離・石高制・鎖国)について、それぞれその特性を、九州の17世紀の史料から分析をすることができた。これらの特性は特に中世の在地社会の特性を色濃く残した九州では必ずしも貫徹していないが、同時に社会全体の趨勢と適合させる柔軟な仕組みづくりがあることを証明できた。 このような地域的な違いは、現代社会にいたる各地域の特性にも結びつく要素もあることから、現代社会を見るうえでも有効な視角を提供できたと考えることができる。
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