研究課題/領域番号 |
19K00986
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
秋元 せき 同志社大学, 人文科学研究所, 嘱託研究員 (20469208)
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研究分担者 |
小林 丈広 同志社大学, 文学部, 教授 (60467397)
三枝 暁子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (70411139)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 秦家文書 / 京町家・秦家 / 都市史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、京都の中心部に位置し、祇園祭山鉾町の一つである太子山町において、江戸時代中期から昭和期まで薬種商を営み続けた「秦家」に伝来した古文書を中心とする歴史資料の分析・研究を通して、日本史におけるいわゆる「町家」と「町」と「家」(イエ)の関係性を歴史学的観点から問い、「京町家」ブームに席巻される現代京都において、「町」共同体の歴史と、それを支える「家」の継承の歴史、さらには都市における「町家」の存立基盤を歴史学的観点から解明しようとするものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、京都市下京区太子山町に所在する秦家に伝来した古文書を中心とする歴史資料の分析・研究を通して、日本史におけるいわゆる「町家」と「町」と「家」の関係性を歴史学的に究明し、都市における「町家」の存立基盤を歴史学的観点から解明することを目的とする。 令和2年以降、コロナ禍における様々な制約が解消されない状況が続いたが、現地での記録撮影を含め、実施可能なものから調査・研究を進めてきた。本年度は、これまでに進めてきた聞き取り調査や古文書調査及び解読などの研究成果のとりまとめにむけて、 (1)秦家の歴史、(2)太子山町と秦家、(3) 薬種商としての秦家、(4)現在の秦家の4点を柱として、成果の取り纏めに着手した。 調査成果報告の作成にむけて、各研究分担者で執筆準備を進めるとともに、対面での研究会を以下の日程で開催した。5月3日(祝)京都秦家、6月25日(日)同志社大学、8月7日(月)同志社大学、9月29日(金)同志社大学、12月10日(日)、12月23日(土)岩波書店会議室、1月21日(日)同志社大学、2月11日(祝)同志社大学。 このほか、追加調査として、同家に残る薬種関係道具類や調度品の撮影と聞き取り調査を行った(3月31日(日)京都秦家)。 また、研究成果の一部から、市民向けの講座として、京都勤労者学園・京都労働学校「日本史講座」として、「京都の歴史のなかの女性と家―太子山町文書を事例に―」令和6年1月15日、講師秋元せき)を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、令和2・3年度には祇園祭山鉾巡行が中止され、令和4年度には山鉾巡行が3年ぶりに再開されたが、一般の会所ヘの立ち入りは制限されるなど、コロナ禍による制約が続いた。昨年からは秦家住宅での調査を一部再開できたが、コロナ禍での約3年の遅れを取り戻すには至らなかった。 しかしながら、そうした状況の下ではあったが、コロナ禍における様々な制約のなかで、実施可能なものから調査・研究を進めてきた。この間にも、20世紀以降現在に至るまでの家の生業・文化の継承のありようを明らかにするため、調査の記録を整理し、原稿化の作業を進めた。同家の継承者からの聞き取り調査は継続的に進めている。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、これまでの研究成果から、より広く一般の読者を対象とした書籍の刊行に取り組む。コロナ禍において延期せざるを得なかった調査成果の取り纏めと成果の刊行を本年度は最優先の課題として進める。
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