研究課題/領域番号 |
19K00997
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
伊藤 昭弘 佐賀大学, 地域学歴史文化研究センター, 教授 (20423494)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 旧藩貸付金 / 藩財政 / 明治初期財政 / 日本史 / 藩政史 / 明治維新史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、明治政府が作成した旧藩貸付金(江戸時代、諸藩が領民などに貸し付けたもの)の資料から長州藩・松江藩・丸亀藩に注目し、江戸時代、これらの藩がどのように貸付を行い、それが明治以降どのように扱われた(明治政府による回収の成否、地域経済への影響など)を検討する。これにより近世期に藩が蓄積した経済力(貸付金、土地集積など)が、明治以降の旧藩所領地域の経済分析に不可欠な要素であることを明らかにする。
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研究成果の概要 |
江戸時代における諸藩の資産運用状況や、旧藩の資産が明治時代の地域経済に与えた影響を明らかにするため、旧藩貸付金の実態解明をすすめた。全国の都道府県に明治初期の旧藩貸付金史料が残っていないか情報収集したのち、現地調査を行った。残念ながら関係史料が残っている都道府県は少なく、江戸時代の状況を復元できる史料は僅かだった。 しかし長崎県・山口県・群馬県・福島県において、明治4年から5年にかけての史料を確認できた。長崎県・山口県については、佐賀藩・長州藩が積極的な資産運用を行っていたことがわかった。一方群馬県・福島県の諸藩は零細農村の救助目的が多かった。このように、地域や藩の規模での違いが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでほとんど解明されていなかった旧藩貸付金の実態(諸藩における貸付の状況、それを引き継いだ府県による回収の実態など)を解明できる史料を多数収集できた。なかでも明治4~5年の状況がわかる史料(江戸時代の状況が復元可能)を長崎県・山口県・群馬県・福島県で確認できたため、今後これらの県の史料分析を中心に研究をすすめ、旧藩貸付金の全容解明につなげる。
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