研究課題/領域番号 |
19K01016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
青木 雅浩 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70631422)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | モンゴル史 / 諜報 / 軍事 / モンゴル人民政府 / ソ連 / モンゴル人民共和国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本、モンゴル国、ロシアの公文書史料を用いて、1920年代のモンゴル人の統一独立国家建設の試みを、モンゴル人民共和国の軍事・諜報活動から捉え直し、モンゴル人の統一独立国家の建設過程の多様な実態について新たな視点を提示することを目指す。各年度で日本、モンゴル国、ロシア連邦において史料調査を実施し、研究に必要な史料を収集する。また、これら各国において研究文献を購入する。2020年度に研究成果の中間発表を行い、その結果を踏まえてさらに史料調査、研究を進める。2021年度にモンゴル国の国際学会で研究成果を発表し、その内容を論文としてまとめる。
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研究実績の概要 |
2023年度の研究計画では、本研究計画全体の成果を集約し、新たな史料調査の成果を加えて、モンゴル人統一独立国家建設と軍事・諜報活動の関係という観点から、1920年代のモンゴルの政治情勢を検討した。その結果、以下の成果を得た。なお、国際モンゴル学者会議第12回大会でこの研究成果を発表した。 モンゴル人民政府(以下「人民政府」とする)がソヴィエト・ロシアの支援下に1921年7月に成立した後、反ソ・反人民政府の活動を、王公、高位僧をはじめとするモンゴル人が展開した。これらの活動は、ロシア反ボリシェヴィキ派(G.M.セミョーノフ等)、日本、張作霖の各勢力と結びつき、地域・国家の枠を越えて広く展開された。特にセミョーノフは、反ソ・反人民政府活動を行うモンゴル人と手を組み、東北アジアにおける反ボリシェヴィキ闘争の継続と拡大を図った。 モンゴル人民政府、ソヴィエト・ロシアと反ソ・反人民政府活動の衝突の場であり、また反ソ・反人民政府のモンゴル人が結合し、ロシア反ボリシェヴィキ派、日本、張作霖と関係を樹立した場が、モンゴル東部地域(外モンゴル東部、内モンゴル東部、フルンボイル)であった。このため、人民政府、ソヴィエト・ロシアは、軍事・諜報活動を通じたモンゴル人統一独立国家建設の活動の一環として、モンゴル東部地域に影響力を拡大して現地モンゴル人を自分達の側に引きつける活動を、優先的に推進しようとした。 軍事・諜報活動の分析に主眼を置く本研究計画により、ロシア内戦・干渉戦争以降の東北アジアの混乱と、民族独立国家を追求するモンゴル人の多様な活動が結合するモンゴル東部地域の政治的重要性がはじめて解明された。今後の研究計画では、モンゴル人の反ソ・反人民政府ネットワークの研究を進め、モンゴル人、ロシア反ボリシェヴィキ派、日本、張作霖の関係を分析し、戦間期の東北アジアの政治情勢を解明することになる。
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