研究課題/領域番号 |
19K01021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
上野 雅由樹 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (10709538)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | オスマン帝国 / イスタンブル / 都市改革 / 非ムスリム / アルメニア人 / 多文化社会 |
研究開始時の研究の概要 |
19世紀にオスマン帝国は、帝都イスタンブルにおいて近代的な市政制度の設置やインフラの整備など、様々な改革を推進した。本研究では、こうした都市改革を、多文化社会としてのイスタンブルの特性を明らかにする題材とする。そして、都市改革の過程で帝国政府が非ムスリム住民といかに交渉し、利害の調整を図ったのかを検討し、19世紀の都市改革が宗教・宗派別の個別性に配慮した側面をどの程度有していたのかを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究で報告者は、文化的背景の面で多様な人々を内包した帝都イスタンブルにおいて、オスマン帝国が19世紀に進めた都市改革に焦点を当て、住民の文化的多様性との関連で都市改革がどのような方向性を持ったのかを検討した。その結果、都市改革の過程では帝国政府と非ムスリム住民のあいだで様々な形での交渉が見られ、宗教と関わる側面では帝国政府が非ムスリムの側に譲歩し、都市空間の整備のあり方を修正する場面が見られたことを明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、19世紀の近代国家過程においてオスマン帝国の首都イスタンブルで進められた都市改革を、帝国政府が主導した上からの制度的変革としてだけではなく、宗教や文化の面で多様な人々の存在をふまえ、都市社会史の観点から捉え直すという点、また、近世から近代への移行期において、オスマン帝国下の多文化社会がどのように機能し、そのあり方がどのように変化していったのかを明らかにするという点に学術的意義がある。
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