研究課題/領域番号 |
19K01038
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
春田 晴郎 東海大学, 文化社会学部, 教授 (90266354)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | パルティア / 古代イラン / イラン / 鈴木コレクション / エリュマイス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究で明らかにすることの一つは、イラン国立博物館等に所蔵されている、あるいは現地に残る、アルシャク朝時代の浮彫資料や小型造形資料に対して、写真撮影を中心とする作業を行ない、それを元に遺物の3Dモデルを作成することである。 複数の時期に刻まれた浮彫・碑文については、先後関係に注意しながら、作風を美術史の観点から比較し変化を明らかにする、また、アラム系文字碑文については後彫りによって削られてしまった部分を考慮しながら残存部分の解読を行なう。 このような作業を行なうことで、決定的に資料の不足しているアルシャク朝最末期の状況、とくにスーサを中心とした地方の支配者と皇帝との関係、を明らかにする。
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研究成果の概要 |
新型コロナのため予定していたイラン国立博物館における調査が行なえないなどの障害はあったが、アルシャク朝パルティア時代の碑文付き資料について、既存の遺物写真を3D化し解読に資する作業を国際シンポジウムで発表し現地研究者にも還元してきた。アルタバーン4世浮彫・碑文については、それが既存の碑文(左右両端に現在断片が残る)を潰して彫り直された可能性が高いことを指摘し、ビーソトゥーンのワラガシュ浮彫の碑文についても新たな読みの可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の写真も使用しながらそれを3D化し、碑文の解読に役立てようという試みを、約2千前のイラン、アルシャク朝パルティア時代の資料を対象に行なった。王朝最末期の碑文付き浮彫については、それが既存の碑文(断片が両端部に残る)を潰して彫り直された可能性が高いことを示した。また、他の王名入り碑文についてもこのような方法で新たな読みを探れることを示した。さらに、新出の碑文付き浮彫でも、碑文が新たに彫り直された可能性が高いことを述べている。
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