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在ウクライナ史料を導入した初期ソ連農民史の再構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K01050
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
研究機関東北大学

研究代表者

浅岡 善治  東北大学, 文学研究科, 教授 (80347046)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードソ連 / ソヴィエト / ロシア / ウクライナ / 農村 / 農民 / ネップ / 出版
研究開始時の研究の概要

これまで申請者は専ら在ロシアの諸史料を用いて初期ソ連農民史の研究を進めて来たが、本研究では、史料上の新機軸として在ウクライナのアーカイヴ史料の本格的導入を試みる。その効果としては、(1)ウクライナ独自の史料による特殊ウクライナ的諸事象の解明、およびそれによるソ連レヴェルでの特殊ロシア的諸事象の相対化と補正、(2)主要な連邦構成共和国としてのウクライナの首都キエフに残っている、モスクワでは散逸ないし利用制限のため閲読できない文書の発掘と活用がまず挙げられるが、さらに、(3)モスクワにも存在するものの、諸々の閲読上の不便が存在する諸文書の効率的利用という研究遂行上重要な利点も見込まれる。

研究実績の概要

昨年度末から始まったロシア・ウクライナ間での戦争はいまだ終わりが見えない状況が続いており、今年度も両国に渡航しての直接の史料調査は実施できなかった。よって引き続き研究活動は、もっぱら初年度の渡航で入手した素材の分析に限定された。研究費の使用は、最新の研究動向のアップデートのためロシア語の新刊書籍の購入をやや積極的におこなったが、そのほかは備品・消耗品等に関する最低限の支出にとどめた。
研究成果の公表については、前回ロシアの文書館で閲覧した史料を基に、欧米所蔵文献の複写取り寄せや国内所蔵の同時代史料(東京大学駒場図書館所蔵の黒田乙吉文庫・北海道大学スラブ研究センター所蔵のマイクロ史料等)の追加的閲覧によって、奥田央、野部公一、鈴木義一、イリーナ・コズノワ、広岡直子らとの共著『伝統と変革――20世紀の農村ロシア』(群像社、2023年11月26日刊)を企画し、論文「『自らの活動を深化させよ!』――後期ネップの農村出版活動とセリコル運動(1926~1927年)」を寄稿、後期ネップ、1926-27年段階の現実過程の本格的分析へと進んだ(ただし、続く1928年以降の扱いについては、前回の調査で存在は確認しているものの未閲覧の史料によるところが大きいと思われ、当面の困難が予想される)。また、西洋史研究会の年次大会にて、共通論題「ファシズム・ナチズム・スターリニズム ―20 世紀『非リベラル』諸体制の歴史的把握をめぐって」(2003年11月19日開催)を企画・実施し、その「趣旨説明」に際して、前回のウクライナ渡航で入手した図像資料を紹介した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究初年度(2019年度)末からの2年以上に及ぶcovid-19の世界的流行に続き、2022年2月末にはロシア・ウクライナ間で戦争が始まり、ウクライナを「退避勧告」レヴェル、ロシアを「渡航中止勧告」レヴェルとする外務省の海外安全情報は今年度も見直されることがなかった。両国での実地調査を主課題とする本研究は、特に新規史料の開拓分野においては、今年度もほぼ完全に停止せざるを得なかった。

今後の研究の推進方策

幸い今年度も研究期間の再延長が認められたが、今後もロシア・ウクライナ両国をめぐる政治的・軍事的状況に大きな変化が見られず、両国への渡航に関する日本国外務省の制限が緩和されない場合は、研究の中止を含む研究計画の大幅な見直しをいよいよ余儀なくされる可能性がある。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2021 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ドゥイモフカ事件再考――盛期ネップの農村、末端機構、「ソヴィエト・ジャーナリズム」2021

    • 著者名/発表者名
      浅岡善治
    • 雑誌名

      ロシア史研究

      巻: No.105 ページ: 50-77

    • NAID

      40022389983

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 共通論題:ファシズム・ナチズム・スターリニズム ―20 世紀「非リベラル」諸体制の歴史的把握をめぐって・趣旨説明2023

    • 著者名/発表者名
      浅岡善治
    • 学会等名
      西洋史研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Рецензия к докладу Профессора Кондрашина2019

    • 著者名/発表者名
      Асаока Дзэндзи
    • 学会等名
      早稲田大学ロシア研究所
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 「ドゥイモフカ事件と農村党機構(1924-25年)――盛期ネップの地方スキャンダルの再検討」2019

    • 著者名/発表者名
      浅岡善治
    • 学会等名
      ロシア史研究会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 伝統と変革 20世紀の農村ロシア2023

    • 著者名/発表者名
      奥田央 浅岡善治 野部公一 鈴木義一 イリーナ・コズノワ 広岡直子
    • 総ページ数
      260
    • 出版者
      群像社
    • ISBN
      9784910100326
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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