研究課題/領域番号 |
19K01059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 学習院女子大学 (2020-2023) 長崎大学 (2019) |
研究代表者 |
正本 忍 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (60238897)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | フランス / 絶対王政 / 裁判 / 警察 / マレショーセ / 治安 / 民衆 / 訴訟手続 / アンシアン・レジーム / ノルマンディ |
研究開始時の研究の概要 |
17・18世紀の法令類と『マレショーセの職務に関する訓令』(全5巻。以下、『訓令』と略記)によってマレショーセの裁判所部門と警察部門の活動を制度的に把握した上で、マレショーセの裁判文書の分析によってその実態を解明する。マレショーセとその他の国王裁判所及び領主裁判所との間に発生した裁判管轄争いとマレショーセに対する民衆の対応については、裁判文書を丹念に読み込む中から事例を一つ一つ拾い上げて分析する。
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研究成果の概要 |
マレショーセは絶対王政期フランスにおける裁判所・警察・軍隊であり、国王による臣民統治の最前線に位置した組織である。本研究では、マレショーセの活動について法令等によりその法的な枠組みを概観した上で、現地古文書館所蔵の手稿史料によって、裁判所および警察としての活動の実態にアプローチした。また、マレショーセ(統治する側)と地域住民(統治される側)との関係について、裁判外紛争解決と「裁判利用」の観点から検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では国王権力と住民の接点にあったマレショーセの活動を研究することにより、統治者側の視点に基づく制度史と民衆側の視点を中心とする社会史を結合した「権力の社会史」研究を試みた。絶対主義と国民国家の典型とされるフランスの絶対王政期の国家と社会に関する研究は、1980年代以降の国民国家の相対化の議論と近年の権威主義の拡大に関する検討をさらに深化させるために、新たな参照軸を提供しうるものである。
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