研究課題/領域番号 |
19K01069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 常磐短期大学 |
研究代表者 |
安井 教浩 常磐短期大学, キャリア教養学科, 教授 (10310517)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ヨーロッパ民族会議 / 少数民族 / ユダヤ人 / 戦間期ヨーロッパ / 国際連盟 / マイノリティ条約 / 国境問題 / 多民族国家 / ヨーロッパ / 国境 / ナチズム(国民社会主義) |
研究開始時の研究の概要 |
1925年から38年までヨーロッパ諸国の少数民族の代表が毎年一堂に会し、マイノリティの諸権利の保護と向上をめざして議論を重ねる場となったヨーロッパ民族会議は、「少数民族の国際連盟」とも呼ばれ、少数民族問題に揺れた戦間期のヨーロッパにおいて、各国の少数民族が国際的な連帯を模索したユニークな経験である。本研究は民族会議の展開を、ヨーロッパ諸国の政治・社会状況や少数民族問題をめぐる国際連盟の動向などとも重ね合わせながら考察し、同会議の意義と限界を明らかにしようとするものである。またこれは戦間期ヨーロッパにおける少数民族問題を全体的、総合的に把握する視座を獲得しようとする試みでもある。
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研究成果の概要 |
1925年から38年までヨーロッパ諸国の少数民族の代表が毎年一堂に会し、マイノリティの諸権利の保護と向上をめざして議論を重ねたヨーロッパ民族会議は、当時「少数民族の議会」とも呼ばれ、少数民族問題に揺れた戦間期のヨーロッパにおいて、少数派の諸民族が国際的な連帯を模索したユニークな経験である。本研究は、同会議の主として第一期(1925~27年)と第二期(1928~33年)における会議の展開を、いずれも少数民族問題を抱え苦悩するヨーロッパ各国の政治・社会状況の変化や国際連盟の動向なども重ね合わせながら分析を行い、また同会議の知られざる諸相をも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヨーロッパ民族会議の実現は、バルト・ドイツ人をはじめとするヨーロッパ諸国のドイツ人マイノリティの発意と努力に負うところが大きく、そのため従来の研究では、会議で中心的な役割を演じたドイツ人グループが中心的に論じられることが多かった。しかし本研究は、民族会議の展開を、ドイツ人のみならず、そこに集った諸民族それぞれの行動とその論理にも目を向けながら考察を試み、また、これら諸民族の会議における動向とそれぞれが居住している国家の政治・社会状況との相関性、さらには国際的な諸機関・団体での少数民族問題検討の様相にも留意しつつ、民族会議の経験を出来うる限り広い文脈の中で複眼的・多層的に理解しようと試みている。
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