研究課題/領域番号 |
19K01104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
井出 浩正 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (20434235)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 考古学 / 先史 / 縄文時代 / 中期 / CAD / 容量計測 / 縄文土器 / 社会交流 / 炉体土器 / 民族学 / 民族事例 / 土器製作 / パプアニューギニア / 縄文文化 / 縄文社会 / 異系統土器 / 民族考古学 / 阿玉台式土器 / 勝坂式土器 / 後沖式土器 / 斜行沈線文土器 / 縄文時代中期 / 集団間交流 / 型式学 / 日本先史時代 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は縄文時代中期(紀元前3000年から2000年)のさまざまな形の土器を分析対象とし、地域どうし交流関係を明らかにする。 研究は大きくA、B、Cの3つ分け、AからCの順に行う予定である。A:文献による東日本の縄文時代中期集落遺跡から出土した土器のデータベース化、 B:CADを用いた土器の容量計測、C:パプアニューギニアにおける民族学的手法を用いた、土器の交換や贈与と集団どうしの交流関係の研究
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研究成果の概要 |
本研究では、縄文時代中期(紀元前約3000年から2000年)における、社会交流の解明を目的として、主に東日本の土器群を検討した。また、CAD(Computer Aided Design)を用いて土器の図面情報を三次元化し、土器の容量を計測する研究手法を援用して、土器群の時間的な変遷や地域性等を土器の器形ごとに比較した。現在、研究途上にある縄文土器の容量分析に着目し、東日本の縄文時代中期の社会交流の解明に向けた新たな視点を提示することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縄文時代は約13,000年前から2,300年前まで続いた日本の新石器時代であり、同時期の世界の諸時代や諸文化に敷衍しても、約1万年もの長期にわたって同じ時代や文化が続いたことは稀有である。本研究で取り上げた縄文時代中期における地域社会の交流の解明は、縄文時代がなぜ長期間、繁栄し続けたかという大きな課題に繋がっていると考えられ、サステナビリティを模索する現代文明と通底しており、その学術、社会的意義は極めて大きい。また、新たにCADを用いた分析手法は、縄文土器研究のみならず、考古学全般の幅広い分野で同様の方法論を活用した研究が後続することが期待でき、その素地を提起できたことは大きく評価できる。
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