研究課題/領域番号 |
19K01111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小高 敬寛 金沢大学, GS教育系, 准教授 (70350379)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | メソポタミア / 肥沃な三日月地帯 / 新石器時代 / 社会再編 / 土器 / 遺跡調査 |
研究開始時の研究の概要 |
人類初の新石器化から都市化への移行には初期農耕社会の再編が大きな役割を果たしたと思われるが、これを実証するには、新石器化の舞台と都市化の舞台とにまたがる、イラク各地の考古資料が欠かせない。近年、同国のクルディスタン自治区で遺跡調査が再開され、研究の好機が訪れているが、他地域ではいまだ混乱が続いている。 そこで、1956~66年にイラク各地で収集された東京大学所蔵資料を調査し、既存資料の情報を今日的水準に更新すると共に、クルディスタン自治区の新規収集資料を調査する。双方の成果に基づいて物質文化の時空間的枠組みを見直し、社会再編と都市化への移行との関係を実証的に研究する基盤を整える。
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研究成果の概要 |
イラク北部の4遺跡から収集された後期新石器時代(前7~6千年紀)の土器資料を調査し、比較対照することで、伝統的な物質文化の時空間的枠組みを再検討した。前6000年前後には、北西方の北メソポタミアと、南東方の中部メソポタミアからイラク・クルディスタン地域南東部との間に、物質文化の地域差を見出した。また、前6千年紀半ば~後葉には、北メソポタミアの物質文化が周囲の地域に拡大したと考えられていたが、イラク・クルディスタン地域南東部では、他にもイラン高原からの影響などが確認された。これらの結果は、メソポタミアにおける都市化への移行の理解に関して、地域的多様性の観点から再考を促す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メソポタミアにおける都市化への移行過程は、現地の政情などの影響により、これまで20世紀半ばの調査研究成果にもとづく時空間的枠組みで語られてきた。本研究は、イラク・クルディスタン地域で得られた新資料とイラク北部の旧蔵資料を調査し、型式学的に比較対照したことで、この過程における時空間的枠組みを再検討するうえでの今日的な視座を提示した。近年の知見をもって過去の資料を見直し、その成果を近年得られた資料の研究に活かすという好循環を生み出すとともに、メソポタミアで起きた人類初の都市化を地理的により広範な歴史の動向と結び付けて説明する、確かな糸口になるだろう。
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