研究課題/領域番号 |
19K01114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 神戸女子大学 (2022) 九州大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
齋藤 瑞穂 神戸女子大学, 文学部, 准教授 (60583755)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 弥生時代 / 弥生文化 / 渡来人 / 土器型式 / 甕棺 / 須玖式 / 夜臼式 / 板付式 / 日韓交渉 / 須玖式土器 / 板付式土器 / 金海式甕棺 / 青銅器時代 / 初期鉄器時代 / 三韓時代 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの弥生時代渡来人研究は,(A)朝鮮半島から北部九州へ,(B)弥生早期以降連続して到来した,という点を明らかにしたが,渡来した人々がどこへ行ったか,次に渡来する人々とどう関係したか,はわかっていなかった。この点を追究するのが,本研究である。しかし,従来のアプローチではこの問題に迫れない。本研究では彼らの土器を細別土器理論で分析し,半島とを往き来し続けたか,渡来人同士の接触があったかを復原する。この研究で,【倭のクニグニ】対【韓のクニグニ】という構図を想定してきた弥生時代日韓交渉研究は,双方の共同体に属さない人々の役割を考察する,新たなステージを迎えることになる。
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研究成果の概要 |
土器様式を単位とするこれまでの土器研究では,弥生時代前半代(早期・前期末~中期)に渡来した人々の動き・ゆくえを捉えることが難しかった。この問題を解決するために,本研究課題では土器型式を単位とする作風の伝習軌道を復原を試みた。結果,いわゆる「江辻SX-1段階」と板付Ⅰ(古)式との間に4つの階段を,また弥生時代中期については板付Ⅱc(新)式から続須玖式までの間に11の階段をそれぞれ把握するに至った。これにより,早期は東日本からの九州渡来が明瞭になり,中期については金海式甕棺および鋳造鉄器の流入年代の抜本的見直しが必至となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の学術的意義は,渡来人の列島内での動きに見通しがついたことにより,これまでの日韓交渉像の見直しを迫った点である。第一に,我が国の社会構造を一変させた弥生時代開始問題については亀ヶ岡式文化圏を含む列島全土を射程として検討する必要が出てきた。また,中期に関しては青銅器副葬の開始=金属器文化の開始,鋳造鉄器の流入・拡散といった問題の見直しが必要になり,日本・韓国共同で取り組む研究が必要となった。
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