研究課題/領域番号 |
19K01127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
石井 美恵 佐賀大学, 芸術地域デザイン学部, 准教授 (30555008)
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研究分担者 |
河合 望 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00460056)
西坂 朗子 東日本国際大学, エジプト考古学研究所, 客員教授 (30454193)
塚田 全彦 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 教授 (60265204)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ツタンカーメン王 / 服飾品 / 材質技法 / 染織品保存修復 / 画像復元 / 染織品 / 3次元画像復元 / 保存 / 大エジプト博物館 / 服飾 / パンツ / チュニック / 織密度 / 亜麻 / 技法分析 / 古代エジプト / ツタンカーメン / 製作技法 / 文化遺産科学 |
研究開始時の研究の概要 |
ツタンカーメン王の服飾品6点(チュニック1点、靴下1点、手袋1点、被り物1点、ふんどし1点、刺繍1点)の製作技法を科学的に調査し、その実態を実証的に解明し、博物館資料として作品情報を提示する。方法は染織品の材質技法を非破壊的分析法で調査分析し、データを解析して図像等を作成し、博物館で活用できるような形式で提示する。古代エジプト第18王朝のツタンカーメン王(紀元前1342‐1324年、在1333-1342年)の服飾品は実物へのアクセスが制限され研究が少ない。本研究はエジプトでの10年におよぶ文化遺産の国際協力で構築した両国の信頼関係に基づくもので、その強みとして実証的から王の服飾品を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では大エジプト博物館保存修復センターと共同で保存修復しているツタンカーメン王の服飾品のうち、9点について高精細デジタル顕微鏡で詳細に観察記録し、3次元画像復元図を作成した。また一部の染色されている服飾品については可視光線、紫外線、赤外線のマルチスペクトル写真を撮影した。さらに貫頭衣、頭巾、下着、靴下の実寸模型を作成し、人体に着せ付け、着装についても検証した。世界的なパンデミックの影響でエジプトへの渡航ができなかったため、リモートで3次元の画像復元図を制作した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ツタンカーメン服飾品の材質技法研究は、素材の著しい劣化で触れることが困難な遺物を、高精細デジタルカメラによる両面の全図、保存修復時の調査における詳細な高精細デジタル顕微鏡画像を使用し、3次元のデジタル復元画像は、劣化の著しい服飾品の元の姿を想起させる成果物で、全点が世界で初めての試みであり、その学術意義は大きい。本研究の成果はこれまであまり研究されてこなかったツタンカーメン王の服飾研究を進展させ、王の人物像やライフスタイルの研究など、さらなる研究が期待される。
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