研究課題/領域番号 |
19K01134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 総合研究大学院大学 (2020-2021) 国立研究開発法人海洋研究開発機構 (2019) |
研究代表者 |
澤藤 匠 (蔦谷匠) 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (80758813)
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研究分担者 |
木下 こづえ 京都大学, 野生動物研究センター, 助教 (50724233)
澤藤 りかい 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 日本学術振興会特別研究員(CPD) (50814612)
安達 登 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (60282125)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 妊娠 / ホルモン / プロテオミクス / 古人骨 / 歯髄 / 胎盤 / 出産 / 人骨 / プロテオミクス分析 / ホルモン分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、(1)妊娠経験既知の現代人より提供された親知らずの歯髄に残存するタンパク質・ホルモンを分析し、妊娠出産に関わるマーカーを同定する。(2)こうして確立した分析系を応用し、過去の妊娠出産を古人骨から復元できるか確かめる。妊娠出産の際には母体の分子生理状態が変化するため、タンパク質を網羅的に調べるプロテオクミス分析や、特定のホルモンの濃度を調べる分析によって、妊娠状態を区別できると期待される。本研究は、あまり応用されてこなかったタンパク質やホルモンに着目し、古人骨では直接復元の方法がなかった妊娠経験の推定にアプローチする挑戦性の高いものである。
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研究成果の概要 |
受理済みの倫理審査において設定した枠組みのもと、現代人の歯髄資料を収集した。出産後に歯科治療に訪れた患者さん複数人、および、対照群の位置づけとなる妊娠経験のない患者さん複数人を対象とした。抜去歯より取り出した歯髄からタンパク質を抽出し、液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析計によって、組織中に存在するタンパク質を網羅的に同定した。 また、密閉された土器の内部に残存した有機物の古代プロテオミクスも実施した。しかし、分解が非常に進んでおり、確実なタンパク質は同定されなかった。この結果より、タンパク質抽出法の改善が必要であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠中や出産中に特異的に発現する妊娠特異的なタンパク質を歯髄より検出できるかどうか検証することを目的のひとつとして、本研究を実施した。COVID-19のパンデミックの影響もあり、検体の収集が期待通りに進まず、妊娠出産特異的なタンパク質の同定はできなかった。現在データ解析を進め、この結果が本当にネガティブかどうかを確かめている。しかし、本研究によって歯髄中に存在するタンパク質を網羅的に同定したことで、口腔内の病変によるプロテオームの変化を捉えることのできる参照プロテオームを提供することができた。こうした基礎的な知見は、文化財科学だけでなく、歯科治療や予防医療にも役立つものと期待できる。
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