研究課題/領域番号 |
19K01138
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 克 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (50321956)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 博物館 / 標本史 / 哺乳類標本 / アーカイブ / 情報復元 / 博物館標本 / 歴史 / 大学博物館標本 / 研究資源 / 大学博物館 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、博物館に所蔵されている古い標本を現在活発に行われている遺伝的多様性解明などの研究にも有効利用できるようにするために、社会から求められる標本情報を復元し、研究資源としての価値向上を目指す。その材料として、採集や利用に関与した研究者が残したアーカイブを活用し、北海道大学・植物園に所蔵される古い標本に現在付属していないようにみえる情報も様々な形で利用できる可能性を示し、博物館におけるアーカイブの保存活用の重要性を示すことを最終的な目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、動物学、歴史学上で重要な北海道大学所蔵の哺乳類標本に付属する情報の悉皆調査と、採集、管理に関わった研究者、博物館が残したアーカイブの調査を行い、アーカイブに残されている情報が標本の価値をどのように高めうるのかについて考察を行った。結果として、適切に標本を残した研究者のアーカイブは有益であったが、それ以外は活用が困難であった。しかし、アーカイブを利用することで、断片的ではあるものの標本情報の復元や修正をすることは可能であった。この結果に基づいた目録・論文を通して、今後の標本活用の活性化をもたらした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大学博物館の標本は、過去の研究の証拠であり、研究結果の正当性や再検討、新たな研究に用いられる研究資源である。それゆえ、標本の情報は信頼できるものでなくてはならない。本研究では、北海道大学所蔵の哺乳類標本約17,000点の標本情報を再調査した上で、関連アーカイブを用いてその情報の復元や修正を行った。この結果、欠落していた情報や誤って付属していた情報を整理し、その結果とアーカイブの情報を公表した。信頼できる情報が付属する標本目録等が広く用いられるようになり、歴史的価値のある多数の標本の存在が学会に認知された。これらは過去の研究の再検証や様々な研究に利用され、研究の進展に寄与することにつながった。
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