研究課題/領域番号 |
19K01149
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
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研究機関 | 神奈川県立生命の星・地球博物館 |
研究代表者 |
新井田 秀一 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (20228125)
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研究分担者 |
武田 周一郎 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (10803273)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | CG鳥瞰図 / 吉田初三郎 / 画像解析 / 景観 / 文理融合 / 歴史的景観図 / 歴史的鳥瞰図 |
研究開始時の研究の概要 |
観光振興のために作られた鳥瞰図には、山・川など地形のような自然環境だけではなく、ランドマークとなるような建物などが描かれているが、これらの大きさや距離感がデフォルメされており、距離・高度・方位など地図情報の正確さを欠いている。それでも三次元化された画面構成は、実際の情景を写真的に表しているように見える。ここでは、描画されている地物の位置関係や投影法などを解析して数値標高モデルを用いた鳥瞰図を作成し、自然科学的な地形や地質の表現だけでなく、対象物の取捨選択について当時の状況や時代背景などの現代史・歴史地理学の知識を合わせて解析し、これらの図が持つ主張や意図を解読することを目標とする。
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研究成果の概要 |
吉田初三郎などが描いた「歴史的鳥瞰図」について、デジタル標高モデルを用いたCG鳥瞰図による再現との比較によって、地形表現の的確さを確認した。特徴的な地形の取捨選択や高さ表現の強調度合いなどの工夫により読み取りやすいことが分かった。 神奈川県鳥瞰図に描かれている地物を解析した結果、鉄道や道路といった交通網は、観光地内から国内外へと通じていることが分かった。関東大震災からの復興を遂げた様子を描いているが、名称表記のあるなしに関わらず、復興に関わる橋梁や建築物などが多く描かれていた。 研究に用いた鳥瞰図類は、神奈川県立生命の星・博物館のホームページ内に、博物館アーカイブズとして整理・構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鳥瞰図の構図や描かれている地物の検討というテーマを、人文科学系博物館学芸員と自然科学系博物館学芸員が共同で研究することにより、人文科学的な資料と考えられていた吉田初三郎などの鳥瞰図が、自然科学的にも有用であることを示すことができた。さらにデータベース化することによって、関心のある人々への情報提供になり、近年になり益々関心の上がっている鳥瞰図の普及啓もうに資するものである。
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