研究課題/領域番号 |
19K01162
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
|
研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
財城 真寿美 成蹊大学, 経済学部, 教授 (50534054)
|
研究分担者 |
三上 岳彦 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 客員教授 (10114662)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 気温日変化 / 均質化 / 気候変動 / 19世紀 / 気象観測記録 / 日本 / 気象観測データ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,これまで申請者らが収集してきた19世紀の日本の気象観測データと,20世紀以降を中心とした気象庁の気象データを連結する際に問題となるデータ間の不均質性について,特に気温の日平均値を均質化する手法を確立することを目指した研究である.そのために,①気温の日変化パターンをいくつかに類型化し,それを特徴づける気象や地理的条件を明らかにする.そして,類型化されたパターンごとに,②19世紀の気温の日平均値の均質化を実施する.最終的に日単位で精度の高い19世紀の気温データが整備され,これまでできなかった19世紀の気温極値の出現頻度や長期傾向も明らかとなる.
|
研究成果の概要 |
気象観測点の移転によって生じるデータ間の不均質性に関連して,天気や地理的な条件によって,気温の日変化パターンにどのような差異があるのか,1951年に官署移転した長崎を主な研究対象地点とし,主成分分析を使用した統計解析を行った。その結果,気温日変化の指標となる気温日較差と雲量との間には,明瞭な負相関が認められた。また,函館市内数カ所での気象観測を継続的に実施し,得られたデータで気温の日変化パターン分類に関する統計解析を行った。上記の検討により,ある条件下(標高差や隔海度が一定以下)の観測値については,気温データの不連続を補正することができる可能性を見出すことができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,これまで本課題に関連する研究者らが収集してきた19世紀の日本の気象観測データと,20世紀以降を中心とした気象庁の気象データを連結する際に問題となるデータ間の不均質性について,特に気温の日平均値を均質化する手法を確立することを目指してきた.その結果,①気温の日変化パターンをいくつかに類型化し,それを特徴づける気象や地理的条件を明らかにすること,そして類型化されたパターンごとに②気温の日平均値の均質化が可能であること,を明らかにした.19世紀から現代まで連続する均質な日気温データが整備されれば,気温極値の出現頻度や変化傾向がより長期にわたって検討可能となり,気候変動の特徴解明につながる.
|