研究課題/領域番号 |
19K01171
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 名古屋大学 (2022) 九州大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
今里 悟之 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90324730)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | キリシタン / カトリック / 民俗宗教 / 平戸島 / キリシタン集落 / 宗教分布 / カトリック集落 / 村落社会 / 地域運営組織 / 領域性 / 通称地名 / 社会組織 / 社会地理学 / 宗教多元性 / 長崎県 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,長崎県下のキリシタン集落の地域社会の成り立ちについて,カトリックや一般住民との多様な共同関係にも着目しながら明らかにする。特にキリシタン組織以外の信仰組織を含めた様々な社会組織を包括的に検討し,キリシタン集落の信仰と社会のあり方をより精緻に捉えることを目指す。具体的な事例地域は,生月島・平戸島,外海地方,五島列島などを予定している。ともすれば通常の宗教観からは理解が難しいとされる,キリシタン信仰の複雑な性格を適切に理解するために,地理学の視点からの研究を試みたい。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,長崎県下のキリシタン(いわゆる隠れキリシタン)集落における社会組織の空間構成と社会構造について,カトリック住民や在来宗教を信仰する住民との多様な共同関係にも着目しながら,主に現地調査に基づいて明らかにすることであった。しかしながら,本年度においても昨年度までに引き続き,新型コロナウイルスの全国的な感染蔓延が収束しない中で,地元への影響等を総合的に勘案して現地調査を止むを得ず見送った。このため本年度は,現地調査が大幅に制限されてきた中でも本研究課題を中心にこれまで蓄積してきた研究成果を,可能な限り集成して書籍化する準備に注力した。 当該書籍の内容は,日本宗教の縮図とも言うべき長崎県の平戸島とその周辺地域を対象に,キリシタンとカトリックという2つの全く異なるキリスト教のほか,在来信仰としての神道・仏教・民俗宗教などが並存してきた極めて複雑な信仰の在り方を,現地調査に基づいた地理学の視点と方法から照らし出し,日本宗教全体の特質の一端を解明することを目指すものである。これと並行して,一般向けの書籍として同じく平戸島を対象に,島内各地域の景観形成の要因を宗教分布や歴史的背景などから説明する地誌的研究の刊行を目指し,原稿準備を進めてきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度当初からの全国的なコロナ禍の継続により,現地調査が困難となったため。ただし,代替的な研究方針の変更を行い(書籍刊行への注力),影響を最小限にするように努めた。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウイルスの全国的な収束状況の推移を慎重に見極めながら,可能な範囲で現地調査を実施し,他方で引き続き2冊の書籍刊行の準備を進め,両者の刊行を完了させる予定である。
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