研究課題/領域番号 |
19K01189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
立見 淳哉 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 教授 (50422762)
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研究分担者 |
大田 康博 周南公立大学, 経済学部, 教授 (90299321)
立見 夏希 (川口夏希 / 川口) 鳥取大学, 地域学部, 講師 (80647834)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 価値づけ / 豊穣化 / 衰退地域 / 創造産業 / 地理 / コンヴァンシオン経済学 / 斜陽地域 / 社会連帯経済 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現代資本主義における知識創造と利潤の獲得過程に対して、財・サービス・人の価値づけvaluationと、それをめぐる空間の構築というパースペクティブからアプローチするものである。これを通じて、一方での大都市の繁栄と、脱工業化を特徴とする斜陽工業地域の活性化という地理的現象を考察する。
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研究実績の概要 |
本研究は、現代資本主義における財・サービス・人の価値づけvaluationのロジックに着目し、価値づけおよびその装置をめぐる空間の構築というパースペクティブから、今日的な地域発展のあり方にアプローチするものである。これを通じて、一方での大都市の繁栄と、脱工業化を特徴とする斜陽工業地域の活性化という地理的現象を試論的に考察した。これは大きな射程を捉えた研究テーマであり、多くの対象に関わるものであるが、本研究では、第一に、理論的な考察を深めるとともに、第二に産業活動およびその舞台ともなる空間への価値づけ作業に関する経験的な検討を行った。 今年度の活動に関しては、この間に得られた成果を総合し、一般的な知見の獲得を目指した総括的な作業を行った。メンバー間ではオンライン会議等を取り入れつつ、ディスカッションを行うとともに、フランスの実情に詳しい海外研究者と交流・議論し、調査対象であるフランスの実態理解や、アートやラグジュアリー産業を通じた場所の「豊穣化」をめぐる最新論点の把握を行った。また、フランス・パリや東京のフィールド調査を通じて、場所の「豊穣化」の実態把握を行った。 期間全体を通じて、価値づけと「豊穣化」に関する分析視点を精緻化することができた。グローバル経済において繁栄をする大都市と脱工業化や過疎化を通じて衰退する地域の発展を対象としてきたが、とりわけ衰退地域への価値の再付与作業に関して重点的な考察を加えることができた。さらに、本研究の一つの到達点であり、また同時に今後深めるべき新しい課題として、衰退地域の再生においてオルタナティブ経済の実践である社会連帯経済と地域への価値づけという本研究の視点が実態として互いに交差しており、学術的にもそれらを接合することで、今後の持続的な地域発展の可能性が見えてくることが明らかとなった。
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