研究課題/領域番号 |
19K01206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
寺田 勇文 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (20150550)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | キリスト教 / 移住者 / カトリック教会 / 外国籍信者 / フィリピン人 / ベトナム人 / 宗教 / ローマ・カトリック教会 / 外国籍信徒 / 東日本大震災 / 多文化 |
研究開始時の研究の概要 |
日本のローマカトリック教会では高齢化等により日本人信者が減少する反面、外国籍信者が増加している。本研究ではフィリピン人などの外国籍信者に着目し、「日本人中心の教会」から「外国籍信者を迎え入れ、多文化的な教会」への転換過程にあるカトリック教会が抱える問題、その解決・克服のあり方を明らかにする。多文化的な教会への転換には、① 信者組織、教会運営方法、献金・教会維持費の徴収方法など組織・財政上の問題。② ミサにおける聖書朗読、祈り、聖歌、説教における複数言語併用など典礼に関わる問題、③ 文化的・民族的背景により異なる信心業の理解、④ 異なる聖人崇敬と教会暦上の祝日の取り込みなどが必要とされる。
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研究成果の概要 |
日本のローマ・カトリック教会(信者数44万人)では、近年フィリピン人、ブラジル人、ベトナム人など外国籍信者のミサ出席者が増えている。さいたま教区など日本人より外国籍信者が多い教区もある。ブラジル人、ベトナム人はそれぞれポルトガル語、ベトナム語のミサに出席する者が多いが、フィリピン人は各地の教会の日本語ミサに出席するケースが増えている。本研究では、こうしたカトリック教会の最近の状況に着目し、日本人中心の教会から、外国籍信者を迎えいれて多国籍、多文化の教会への転換が始まっていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人口減少、各種の労働人口不足などにより、現在の日本では外国人の労働力への大きな期待が生まれているが、外国人技能実習制度に見られるように、外国人との共生の実現には様々な課題がある。本研究が対象とするカトリック教会の場合、日本人信者と外国籍信者の間では礼拝のスタイル、文化、価値観の相違は見られるが、両者は共通の信仰、宗教的世界観を保持しており、日本における外国人との共生を考える上で一つのモデルを提供する可能性がある。
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