研究課題/領域番号 |
19K01231
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
高野 さやか 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (20586656)
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研究分担者 |
中空 萌 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 准教授 (60790706)
山崎 吾郎 大阪大学, COデザインセンター, 教授 (20583991)
橋本 祐子 龍谷大学, 法学部, 教授 (80379495)
宮田 賢人 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (40881420)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 文化人類学 / 法人類学 / 科学技術社会論 / 法哲学 / 慣習法 / 法の生成 |
研究開始時の研究の概要 |
私たちの日常生活において法とはいったい何なのか。法と社会の望ましい関係とはいかなるものか。法についての人類学はこれまでこうした問いに取り組むために、社会における複数の規範の存在を、おもに慣習法に軸足をおいて記述してきた。これに対して近年、国家法の運営の場そのものや、法概念の運用のありかた自体を対象とするような研究が現れてきている。本共同研究の目的は、国家法や慣習法といったカテゴリーを横断し問い直しながら、法の生成するプロセスを民族誌的に記述すること、そして他の学問領域(科学技術社会論・法哲学・行動経済学)との連携によって、法人類学の視点から法の生成についての新しい理論枠組みを示すことである。
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研究成果の概要 |
本研究では、国家法や慣習法といったカテゴリーを横断し問い直しながら、法分野の国際協力、インドの環境訴訟、日本の人口過疎地域における自然と人間の関係といった事例において、法の生成するプロセスを民族誌的にとらえた。またマルチスピーシーズ民族誌と結び付けて文化人類学と法人類学の接点を捉え直したほか、現象学の慣習法論への応用可能性の考察、刑事司法における感情の役割の考察を通じて、法哲学と文化人類学を架橋する研究を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、法の人類学的研究がこれまで課題として十分に意識してこなかった以下のような点に注目して、法人類学に貢献するとともに、より広い領域に波及するような問題提起を行うという独自性を持つ。① 国家法や慣習法、成文法や不文法といった法に関係するカテゴリーを前提とせず、それらが相互に参照・依存することによって法が生成していくプロセスを民族誌的に記述した。② 専門知の生成を論じる科学技術社会論、慣習化された行動の設計を重視する行動経済学、私法をめぐる法哲学という、これまで十分に結びつけられてこなかった学問領域とも連携することで、新たな理論枠組みを示した。
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