研究課題/領域番号 |
19K01238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
常田 夕美子 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 外来研究員 (30452444)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | インド / 女性 / 親密圏 / 家族 / 親族 / 情動 / 経験 / ネットワーク / ソーシャルメディア / デジタルリテラシー / コロナ / 結婚式 / 相互援助 / 災害復興 / 婚姻 / 恋愛 / 結婚 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、インド・オディシャーの女性たちが、過去70年間に、自己をめぐる親密圏の関係性をいかに再編し意味づけてきたのかを明らかにする。それをつうじて、女性たちの恋愛・婚姻・家族をめぐる情動と価値はどのように変化してきたのか、そして、彼女たちは変化する時代のなかで行為主体性をいかに発揮し、社会経済的動態に対応しながら、どのような親密的なるケア関係を模索してきたのか、という問いに接近する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、インドの過去70年余りにおける親密圏の変容を明らかにすることにあった。特に1947年から1990年までのポストコロニアル期から1991年の経済自由化以降のグローバル期への時代的変化に着目し、女性をめぐる親密ネットワークがいかに社会経済的動態に適応してきたか、そのなかで恋愛・婚姻・家族をめぐる情動と経験はいかに変容してきたかを検証しようと試みた。本研究は、女性の行為主体性に着目し、変化する時代を生きる人びとが、モビリティを広げつつ、必要なケアと相互扶助の関係を確保するために、親密圏を創造的に再編してきた過程を描写するとともに、親密性をめぐる情動と経験の変遷を分析することを試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1)社会経済的モビリティを支える親密圏。本研究は、現代インドの親密ネットワークが、村落、都市、海外という多様な場所をリンクし、社会経済的モビリティの基盤となっていることに着目。2)インドの親密圏が内包する柔軟さと異種混淆性への視点。家族・親族が、ダイナミズムを可能にする個人性・自律性と、ケアを可能にする共同性・相互扶助という双方の側面をもっていることに着目。3)恋愛・婚姻・家族をめぐる女性の行為主体性および情動、経験、価値の変遷への着目。現代インドの女性たちが、公共圏に参加しようとすると同時に、自己をめぐる親密圏の再編をつうじて自らの生の充実あるいは自己実現を図ろうとしてきたことに着目。
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